稲刈りの時期はいつ?都道府県や品種ごとの目安や、お米の収穫時期を解説!

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稲刈り風景

秋が近づいてくると、田んぼの稲が黄金色に輝いてきます。
「そろそろ収穫かな?」と農業従事者でなくとも、なんとなく感じることができます。

しかし、正確な収穫時期を知っている人は少ないでしょう。
稲は地域だけではなく、品種によっても収穫時期が異なります。

今回の記事では、「稲刈りの時期」「都道府県ごとの収穫時期」を中心に解説していきます。

また、稲の病気で多い「いもち病」の対策と予防方法について詳しく紹介しています。是非参考にしてみてください。

稲刈り時期の目安

稲刈り 作業

最初に稲刈り時期の目安を解説していきます。
大きく2つの方法で収穫時期を見極められます。

米作りの一連の作業については別の記事で詳しく紹介しています。是非参考にしてみてください。

田んぼの全体が黄金色になった時

最もわかりやすいのは、「田んぼ全体が黄金色になった時」です。
籾が完熟すると、枯れることで黄金色に変化します。

もし、病害虫などが原因で枯れた場合には、赤みがかった色に枯れるため、見分けはつきやすいでしょう。
目安は田んぼ全体の90%が黄金色に変化した時です。

稲が黄金色に変化している割合を黄化率と呼びます。
これよりも早い段階であれば、食べられる籾は少なく、遅過ぎれば品質が低下してしまいます。

また、全体ではなく、1つの稲の黄化率が90%という判断でも構いません。
その場合には、1箇所ではなく、何箇所かの黄化率を確認しましょう。

出穂後の平均積算温度が1000℃

2つ目の目安は、「出穂(しゅっすい)後の平均積算温度が1000℃になった時」です。
出穂は籾の部分である穂が出ることで、全体の4から5割ほどで出穂とされます。

例えば、出穂してからの日平均温度が20℃であれば、50日が稲刈りの目安になります。
ただし、稲は夏前に植え、夏が終わってから収穫することが多いため、実際には日の平均温度はもう少し高くなります。

日にちを目安にしたい場合には、「出穂から40日ほど」と考えましょう。

収穫が遅れると品質が低下する

稲刈り時期の目安を2つ解説しました。
初めて稲刈りを行う場合には難しい見極めかもしれません。

しかし、「早く刈りすぎないように」と、あえて収穫を遅らせた場合には、品質の低下につながります。
稲刈りの時期が遅れてしまうと、胴割れ米や穂発米、茶米などが増加します。

稲刈りを行う時期は十分に注意しましょう。

稲刈り時期の決め方

稲刈り時期の目安を解説してきましたが、最後に時期を決めるポイントを解説します。
大きく2つです。

品質か収穫量

稲には最適な収穫時期があります。
しかし、最適な時期である黄化率が90%で収穫をすれば、残りの10%は商品になりません。

品質を考えるのであれば、残りの10%は犠牲にして収穫してしまいます。
もし、収穫量を優先するのであれば、黄化率が100%に近づくまで待ちましょう。

ただし、胴割れ米といった品質の低下は避けられません。
品質か収穫量で時期を判断するのも1つの方法です。

天候で考える

稲刈りの時期は、台風と重なってしまうことが多くなります。
特に大型の台風が接近しているのであれば、多少は収穫時期を早めるほうが良いでしょう。

台風で多くの稲がだめになるよりも、多少収穫できるほうが被害は少なく済みます。
難しい判断にはなりますが、収穫時期が近いのであれば、多少早めの稲刈りも1つの方法です。

各都道府県の稲刈り時期

稲刈り風景

続いて各都道府県ごとの稲刈り時期を解説していきます。
ただし、稲刈りの時期を地域だけで判断することはできません。

稲の種類は早生(わせ)と中手(なかて)、晩生(おくて)の3つに分けられます。
多くは中手なので、9月中旬から10月中の収穫です。

早生は収穫が早く、晩生は遅いと考えてください。
地域だけではなく、品種によっても稲刈り時期は左右されますが、大まかな目安を解説していきます。

北海道・東北

まず、北海道と東北ですが、一般的な稲刈り時期に近い、9月下旬から10月下旬に行われます。
基本的には、北へ行くほど稲刈りの時期が遅くなります。

しかし、雪や気温の関係もあり、あえて収穫までが早い早生の品種が選ばれることもあるため、一概には言えません。

関東

関東地方では9月下旬から10月中旬ごろまでが稲刈り時期になります。
ただし、千葉県は稲刈りが早い傾向にあり、8月下旬から9月中旬ごろまでが稲刈りの最盛期となります。

また、ビニールハウスで稲作を行っている農家もあり、千葉は少し珍しい稲刈り時期になるでしょう。

中部

中部地方の稲刈りは9月初旬から10月初旬ごろです。
他の地域のように県ごとの大きな差は少なく、全体的に近い時期に収穫されています。

近畿

近畿地方は9月初旬から10月初旬ごろが稲刈りの時期になります。
ただし、和歌山や三重の一部地域では8月下旬ごろから稲刈りが始まります。

上記2県以外では、平均的な稲刈りの時期と言えるでしょう。

中国

中国地方での稲刈りは9月中旬から10月の初旬ごろと、平均的な稲刈りの時期と変わりません。
全体的に見ても大きな差はありませんが、多くは9月中の稲刈りとなっています。

四国

四国地方では県によって稲刈り時期にばらつきがあります。
基本的には9月初旬から10月初旬ごろです。

しかし、徳島県と高知県の一部では8月の初旬から稲刈りが始まります。
徳島では阿南、高知県の山間部以外は温暖な気候と品種の兼ね合いで、稲刈りが早くなっています。

九州

九州地方も四国と同じように、宮崎県や鹿児島県といった温暖な地域では稲刈り時期が早くなっています。
早い地域では8月の初旬に稲刈りの最盛期を迎え、他の地域では10月初旬から中旬ごろです。

沖縄

沖縄と本土では稲作の方法が少し違い、年に2回栽培する「2期作」が行われています。
そのため、稲刈りも年に2度あります。

早い稲刈りでは5月ごろから始まりますが、早い理由としては台風の影響によるものです。
沖縄は台風の被害が大きいことでも知られていますが、稲作が台風でだめになってしまわないように、早い稲刈りが行われています。

温暖な気候を持つ、沖縄ならではの稲作と言えるでしょう。

品種によって時期が変わることも

少し前述しましたが、稲作は品種によっても稲刈りの時期が変わってきます。
一般的な品種であれば大きく時期がずれることはなく、地域と品種によって少し変わるぐらいです。

コシヒカリといった馴染みの深い品種は中手で、一般的な収穫時期です。
しかし、早生と呼ばれる品種であれば、一般的な収穫時期よりも1から2ヶ月ほど早い稲刈りになります。

地域だけではなく、品種によっても稲刈りの時期は変化します。

収穫の流れ

田んぼの風景

1 落水
2 稲刈り
3 乾燥
4 籾摺り

収穫の流れは上記の通りです。
簡単に解説していきます。

1 落水

稲刈りの10日ほど前になると、田んぼから水を抜く「落水」を行います。
落水を行うには大きな理由が2つあります。

1つは稲を乾かすことで登熟させ、もう1つは稲刈りを効率化させることです。
登熟は稲の発育段階でも進んでいますが、落水で最終的な登熟を完了させます。

また、田んぼは水を張っているため、落水が遅すぎるとコンバインで入った時に土が柔らかく不安定です。
稲刈りの10日ほど前に落水を行うことで、コンバインの走行が安定し、稲刈りがスムーズに行えます。

しかし、落水の時期には注意しましょう。
落水が早すぎると、未熟米やくず米、胴割米などが増加します。

また、反対に落水が遅すぎると籾が熟しすぎて、品質の低下や倒伏の原因にもなります。
もし早すぎる落水であった場合には、走水をして軽く田んぼに水を入れましょう。

2 稲刈り

続いて収穫の要でもある、稲刈りです。
稲刈りは小さい範囲であれば、鎌やバインダー、大きな田んぼであればコンバインを使用します。

手作業や稲刈りだけのバインダーを使用した場合には、脱穀を別で行う必要があります。
しかし、コンバインであれば脱穀まで一貫して行えるため、行うのは稲刈りだけです。

現在は稲刈りもスマート農業化されており、様々な機械が導入されています。米作りを効率的に進める機械などをこちらの記事で紹介しています。是非参考にしてみてください。

3 乾燥

稲刈りを終えたら乾燥の作業に入ります。
脱穀まで行っている場合にはそのまま乾燥に入りますが、手作業で稲刈りを行った場合には「稲架掛け(はさがけ)」を行います。

コンバインを使っても、手作業での稲刈りも乾燥は必要な作業です。

4 籾摺り

最後に籾摺りを行います。
ここまでの工程では、籾殻に入っている状態なので、まだ食べられる状態ではありません。

籾摺りを行うことで籾殻を取り除き、玄米になります。

稲刈りを効率的にする機械

コンバイン 収穫作業

もともと稲刈りは鎌などを使用して、人の手で行われていました。
比較的小規模の田んぼや、兼業農家では現在でも鎌を使用することがあります。

しかし、現在ではコンバインやバインダーといった、稲刈り用の機械を使うことが主流になっています。

コンバイン

コンバインは、「稲の収穫の際に使う機械」と知っている人も多いでしょう。
しかし、実際には3つの機能を持っています。

収穫から脱穀、選別までを行えるため、米農家にとってコンバインは欠かせない機械です。
また、種類によっては米や麦以外も収穫できるため、非常に多機能となっています。

コンバインは多くの種類が販売されており、機能は様々です。
ものによっては、籾の袋詰めまで行うなど、優れた機能を搭載したコンバインが登場しています。

ハーベスター

ハーベスターとは、収穫の際に稲などを脱穀する機会です。多くの場合は、刈り入れの機械であるバインダーとセットで使用します。

コンバインとハーベスターの違いや、選び方についてこちらで紹介しています。

バインダー

バインダーはコンバインの元になった機械で、刈り取りのみに特化しています。
元になったとはいっても、バインダーは現役で利用されることも多い農機具です。

コンバインのように、稲刈りから脱穀や選別を行わないため、小型であり低価格なのが特徴です。
小型なため、小規模の田んぼや、兼業農家には向いているでしょう。

また、バインダーは刈った稲を麻ひもで結束するため、脱穀はできませんが、十分に便利な機械になっています。
脱穀は別で行う必要がありますが、価格の低さからも、バインダーは人によって、とても便利な農機具になります。

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まとめ

今回の記事では、「稲刈りの時期」「都道府県ごとの収穫時期」を中心に解説してきました。
稲刈りの時期は都道府県ごとに異なりますが、9月中旬から10月中が一般的に多くなります。

また、稲刈り時期の目安としては、「田んぼ全体の色」と「積算温度」の2つで見極められます。
稲刈りの時期は遅れても早くても、品質や収穫量に問題が生じるため注意しましょう。

初めての稲刈りであれば、情報を集めるだけではなく、周りの先輩農家に頼ることも大切です。
稲刈りの時期は地域だけではなく、品種によっても左右されます。

今回の記事を稲刈りの参考にしてみてください。