脱穀と籾摺りとは│稲策の収穫に必要な作業手順や時期を紹介!脱穀は身近なもので簡単にできる

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コンバイン ハーベスター

稲作の中でも脱穀と籾摺りは重要な工程です。
しかし、脱穀や籾摺りと聞いても、普段、稲作に関わりのない人にはピンとこないでしょう。

脱穀は稲から籾を外し、籾摺りは籾殻を取ることで食べられる状態にします。
昔は手作業で行っていましたが、今では機械を使って早い脱穀と籾摺りが可能です。

ただし、体験としては手作業で行う場合もあります。
後半では、脱穀や籾摺りを体験できる身近な方法も解説していきます。

最後まで読んでもらえれば、脱穀と籾摺りについて理解できる内容です。

お米作りの一連の流れについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。是非参考にしてみてください。

脱穀とは

コンバインハーベスター

脱穀(だっこく)は稲刈りした稲から、お米となる籾の部分を取ることです。
稲刈りは有名ですが、脱穀は知らない人も多いでしょう。

しかし、脱穀は稲刈りの次に必要な工程です。
稲刈りはあくまで、稲を刈っただけの状態なので、脱穀をして稲から籾を外す作業が必須になります。

脱穀の時期

脱穀の時期は、稲刈りと同じ時期と考えてもらえれば問題ありません。
一般的には9月下旬から10月ごろになります。

ただし、お米にも野菜と同じように、早生や中手、晩生があります。
早生(わせ)は収穫時期が早い品種で、8月ごろ、中手(なかて)は有名なコシヒカリなどで、9月下旬から10月ごろです。

晩生(おくて)は10月下旬から11月初旬と、遅い時期の収穫になります。
品種によって時期は異なりますが、脱穀の時期は稲刈りと同時期になると考えておきましょう。

稲刈りの時期は、地域や品種によって異なります。詳しい時期についてはこちらを参考にしてください。

現代の脱穀

現代の脱穀ではコンバインを使用します。
コンバインは「稲刈りのみ」と考えられていることもありますが、実際には稲刈りと脱穀を同時に行う機械です。

稲を栽培している田んぼの大きさによっては、鎌を使った手動の稲刈りや脱穀を行うこともあります。
しかし、多くはコンバインによる稲刈りと脱穀です。

もともとはアメリカで生産されたコンバインを日本へ輸入していたため、サイズが合わずに中々普及しませんでした。
しかし、日本のメーカーもコンバインを生産するようになったため、徐々に普及しています。

平成に入ってからはほとんどの農家でコンバインが導入され、現在の稲刈り、脱穀には欠かせない存在となりました。
他にも、コンバインではなく、脱穀機単体のものもあります。

昔ながらの足踏み式や、電動式の脱穀機が現在でも販売されています。
兼業農家といった田んぼの範囲が狭い場合には、稲刈りと脱穀を分けることもあるでしょう。

脱穀する機械としてはハーベスターがあります。コンバインやバインダーなどとの違いなどについて説明していますので、参考にしてみてください。

昔の脱穀方法

昔はコンバインがなかったため、稲刈りと脱穀は手作業でした。
稲刈り自体は鎌を使えば手でも可能でしたが、脱穀機は効率を考えられて、様々な方法が登場しています。

古くは竹を箸のようにし、挟んで脱穀を行っていましたが、竹や鉄の歯を用いた、千歯扱き(せんばこき)が主流となりました。
また、足踏み脱穀機は、仕組みが現代の脱穀機やコンバインに近く、形としては大正時代に完成しています。

脱穀の注意点

現代の脱穀ではコンバインを使用することがほとんどですが、コンバインには注意も必要です。
稲を刈り、脱穀を行うコンバインは、刃物や回転する部品を備えているため、巻き込みには十分に注意しましょう。

・巻き込まれない服装
・作業者以外はコンバインに近づかない
・古いコンバインは特に注意

主な注意点は上記の3点です。
まずは、コンバインに巻き込まれない服装をしましょう。

極端に大きなサイズの服は着用せず、作業着など、農作業に向いた服装をおすすめします。
2つめですが、作業者以外はコンバインに近づかないようにしましょう。

コンバインといった大型の農機具は視界が良くはありません。
小さいものでも、多少の死角ができてしまうため、不用意に近づけば怪我の原因になってしまいます。

最後に、古いコンバインはさらに注意が必要です。
新しいコンバインであれば、「緊急停止ボタン」が装備されていますが、古い場合は停止ボタンがありません。

いざ、停止の必要がある場合にも、すぐに止められないため、十分に注意しましょう。

稲刈りに必要なコンバイン、バインダー、ハーベスターのおすすめ・選び方についてはこちらの記事を参考にしてください。

籾摺りとは

稲の写真

籾摺り(もみすり)は脱穀の次に必要な工程です。
稲から脱穀した籾は、まだ食べられる状態ではありません。

籾摺りをして籾殻を取り玄米にすることで、初めて食べられるようになります。
例えば、来年の田植えのために苗を作る場合には、籾摺りをせずに籾の状態で保管しておきます。

あくまで、お米として食べるために必要な工程が籾摺りということです。

籾摺りの時期

籾摺りは稲刈りと脱穀を終えてすぐにはできません。
稲刈りは籾の水分が25%を下回ってから行われます。

つまり、稲刈りを行った直後は籾が多くの水分を含んでいるため、乾燥させてから籾摺りをおこないます。
乾燥機を使った場合には、籾が熱を持っているため、1週間ほど置いてから籾摺りをします。

自然乾燥であれば、2から3週間ほど乾燥させた後、籾摺りとなります。
ただし、自然乾燥は地域や収穫のタイミングによって期間が異なるため、注意しましょう。

また、自然乾燥させる場合は、脱穀前に稲ごと乾燥させることが多く、「稲架掛け(はさがけ)」と呼ばれています。

現代の籾摺り

大規模な農家では近隣のカントリーエレベーターを使用し、乾燥から籾摺りまでを一貫して行います。
カントリーエレベーターは脱穀まで終わらせた籾の乾燥、籾摺り、袋詰めまで行うため、現代の主流な方法の1つです。

また、籾摺りだけを行う機械として、籾摺り機もあります。
カントリーエレベーターはJAや、農家が共同で管理している施設です。

比較的小さな規模の農家であれば籾摺り機を使用したほうが楽かもしれません。
現代の籾摺りとして主流なのは、カントリーエレベーターと籾摺り機の2つです。

昔の籾摺り方法

現代ではカントリーエレベーターや籾摺り機を使いますが、古くは臼(うす)を使っていました。
時代によって臼の材質や形は変わっていますが、臼が基本となっています。

また、大正時代には動力を使った籾摺り機が登場し始めています。

籾摺りの注意点

籾摺りの注意点は乾燥と水分量です。
稲刈りから脱穀まではコンバインで一連して行えますが、籾摺りはそのままの流れでは進めません。

籾は脱穀した段階では水分を多く含んでいるため、そのまま籾摺りはできず、乾燥させる必要があります。
また、乾燥稲架(はさ)掛けさせなかった場合には、カビや細菌が繁殖するため注意しましょう。

稲刈りと脱穀を終えた後に長期間放置せず、乾燥機の場合は数日中、自然乾燥であれば「稲架掛け」などで2から3週間ほど干します。
籾摺り自体は籾摺り機を使えば簡単ですが、直前の乾燥には気をつけましょう。

機械を使って効率的に稲作をしよう

脱穀と籾摺りは機械を使うことで、効率的な稲作を実現します。
使う機械が違うため、それぞれ見ていきましょう。

脱穀に使われる機械

脱穀に使われる機械は、コンバインと脱穀機です。
コンバインは稲刈りと同時に脱穀を行い、脱穀機は刈った稲を別で脱穀していきます。

規模の大きな田んぼで稲刈りと脱穀をする場合にはコンバイン、比較的小規模であれば脱穀機といった使い方になるでしょう。
コンバインは高額ですが、足踏みの脱穀機であれば数万円で購入できます。

籾摺りに使われる機械

籾摺り機は大型から小型まで様々です。
大型のものであれば、カントリーエレベーターとして乾燥から、籾摺りまで行うものが普及しています。

中型では、手動から電動まで、幅広い籾摺り機が登場しています。
また、家庭でも使える小型の籾摺り機もあり、時間はかかりますが、少量の籾摺りであれば可能です。

身近なもので脱穀と籾摺りを体験する

稲刈り風景

脱穀と籾摺りは専用の機械以外でも可能です。
例えば、知り合いの田んぼで稲刈りをして、一部を持ち帰り、脱穀と籾摺りを家族で体験するといったこともできます。

身近な脱穀方法

脱穀方法から見ていきましょう。
比較的、手に入りやすいものが多いので簡単です。

牛乳パックを使う

使い終わった牛乳パックを洗っておきましょう。
牛乳パックの口に稲を入れ、手で抑えたら引き抜くだけです。

簡単に籾が稲から外れ、牛乳パックの中に溜まるので、籾がこぼれる心配もありません。

割り箸を使う

割り箸は割らずに使います。
割り箸の先端を広げて、間に籾を挟んで引き抜きます。

牛乳パックのように受ける部分がないため、シートや新聞紙などを敷いておきましょう。

お茶碗を使う

シートや新聞紙の上に稲を置き、籾の上にお茶碗を被せます。
あとは、お茶碗を押し付けながら動かせば籾が稲から取れます。

怪我をする心配も少ない方法なので、小さな子供とも一緒に体験できる方法です。

身近な籾摺り方法

続いて、身近な籾摺りの方法も紹介していきます。
脱穀と違い、多くの方法はありません。

すり鉢を使う

昔ながらの方法ですが、すり鉢を使って籾摺りができます。
用意するものはすり鉢と野球の軟式ボールです。

すり鉢に籾を入れて、ボールを押し付けながら回していきます。
軟式ボール以外でも籾摺りはできますが、籾が割れてしまう確率が高くなるので、おすすめは軟式ボールです。

家庭用の籾摺り精米機を使う

通販サイトなどでは、小型の籾摺り精米機が販売されています。
専用の商品になるので身近ではありませんが、簡単に籾摺りができます。

瓶で精米もできる

昔は一升瓶を使っての精米方法がありました。
現在でも同じ方法で精米が可能です。

一升瓶に半分以上の玄米を入れて、木の棒を差し込んでいきます。
ただし、数時間かかるため、体験の場合にはしんどいかもしれません。

例えば、コップなどの小さいものを使えば、簡単な精米体験ができます。

まとめ

今回の記事では、稲作の収穫に必要な脱穀と籾摺りについて解説していきました。
稲は刈るだけでは食べられる状態ではなく、脱穀と籾摺りが最低限必要になります。

脱穀は稲から籾を取り、籾摺りで籾殻を取り、玄米にします。
さらに、精米することで白米になりますが、食べられる状態とするのであれば、籾摺りまでで十分です。

また、田んぼの規模が小さい場合には、コンバインといった大型の機械を使わなくても可能です。
家族や友達と一緒に、家庭にあるものでも脱穀はできるので、楽しみながら作業できます。

脱穀と籾摺りは滅多に体験できるものではありませんが、稲作には必要な作業です。