農地バンクとは|メリットとデメリットや失敗しないための基本を解説

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農地

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農業を始めるには、必ず農地が必要です。反対に、後継者が見つからず農業を引退する場合には、農地を手放すことになります。

しかし、農地を手に入れるのも手放すのも簡単ではありません。日本において農地は大切な土地であり、農地法という法律で管理されているため、売買や賃借は簡単に行えないのです。

こういった難しい農地の問題を解決できる方法の1つとして、「農地バンク」が注目されています。農地バンクは、信頼性や安全性が高く、貸主にも借主にもメリットのある方法です。

まだ農地バンクの詳細を知らない人も多いため、農地バンクについて、メリットやデメリットなどを解説しましょう。

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農地バンクとは

農地バンク

農地バンクは、農林水産省が設置している「農地中間管理機構」のことです。公的機関になるため、信頼性も高く、様々なトラブルを予防できます。

 

農地賃借の仲介サービス

農地バンクは農地の賃借を仲介している国のサービスで、農地を貸したい人と借りたい人を繋げています。ただ仲介をしているのではなく、賃料の回収なども代わりに行うため、貸主にも借主にも負担の少ない方法です。

ただし、どのような農地や借主でも対象になるわけではありません。各都道府県ごとに条件が定められており、活用できる農地と活用できる借主が揃う必要があります。

農地バンクを利用するメリット

農地

農地バンクが注目されている理由は様々ですが、メリットがなければ注目は集まりません。主なメリットを紹介していきます。

 

農地契約の一本化

すでに農業を営んでいる人であれば、農地をいくつか所有しているかもしれません。最初から多くの農地を持って農業を始めることは難しいため、事業の拡大と共に複数の農地を所有していくでしょう。

しかし多くの場合、徐々に新しい農地を購入したり借りていくため、農地の場所が1か所に固まっていません。借りる場合には契約先も多くなり、余計な作業が増えてしまいがちです。

農地バンクで近くにある農地を一括して借りた場合には、支払い先は農地中間管理機構のみとなり、結果として農地を集積できます。

農地を集積すると契約の一本化だけではなく、移動などの手間も省けるため、作業の効率化や収益の向上にも繋がります。

 

安全性の高さ

農地バンクを利用しなくても農地の賃借は可能です。しかし貸主として、賃料の未払いや農地に関するトラブルで悩まされることもあります。

農地バンクなら賃料の回収も農地中間管理機構が行うため、未払いやトラブルといったことが起こりにくくなります。また、賃料は自動で引き落とされるため、借主の手間が少なくなることもポイントです。

公的機関であるため、安全性が高く、安心して利用できるのは大きなメリットになるでしょう。

 

新規就農者でも借りやすい

新規就農者として農業を始めるための最初の壁は農地の取得でしょう。農地の持ち主は知らない人には貸したがらないことが多く、「農地は余っているのに購入も借りることもできない」というのはよくある話です。

農地バンクは、貸主が貸す相手を選ぶのではなく、農地中間管理機構が仲介するため、借りづらいことは少なくなっています。

新規就農者でも農地を借りやすいのは、農地バンクのメリットです。

 

遊休農地や耕作放棄地の有効活用

使われていない遊休農地や耕作放棄地は、日本の大きな課題の1つです。例えば、自分は農家ではないものの、相続などで農地を手に入れることがあるでしょう。

しかし農地は農地法で守られており、簡単に別の用途では使えません。必然的に活用できず放置される農地が増えてしまうことに繋がっています。

農地バンクを利用すると、放棄されている農地は活用され、賃料も入ってきます。貸主や借主だけではなく、日本の食料自給率の向上にもつながる画期的な方法です。

貸主は節税になる

土地には固定資産税が発生します。これは、耕作放棄地などの使われていない農地でも同じです。

農地を所有しているだけで固定資産税がかかるため、農地を貸し出して賃料を得られるだけでも、貸し出すメリットは十分にあります。

また、農地バンクに貸し出した場合のメリットは減税です。面積や貸し出し年数の条件を守れば、貸し出した最初の3年間は固定資産税と都市計画税が減税されます。

減税だけではなく賃料も入ってくるため、放置していた農地であれば、農地バンクへの貸し出しはメリットの多い方法です。

農地バンクのデメリット

荒れた農地

農地バンクを利用する前にデメリットも確認しておくことで、より有効に農地バンクを利用できます。

 

貸付の期間が決まっている

農地バンクは、好きに貸し付けの期間を設定できるわけではなく、原則10年です。一度貸し出すと、期間を満了しない限り農地は返却されません。

希望した場合には、一部5年まで期間を短縮できます。ただしほとんどの場合は10年となるため、貸し出す前にはよく考えておきましょう。

例えば、途中で親族に譲りたくなった場合や、自分で使いたくなった場合にも農地は返却されないため、期間の満了を待つしかなくなります。

長期間の貸し出しは、定期的な更新作業も必要なくメリットも多いです。しかし、場合によってはデメリットに変わってしまうこともあります。また、貸付先も農地バンクが決定するため、「この人に貸したい」「この人には貸したくない」はできません。

ただし、農地の管理や賃料の振り込みは農地バンクが行うため、貸し先が誰であっても心配する必要はないでしょう。

 

借主の意見が優先される

貸し出される農地の賃料は、農地バンクと貸主が決めるのではなく、借主との協議で決定されます。特に問題がないように感じますが、実は借主の意見が優先される傾向にあります。

これは、貸主よりも借主のほうが圧倒的に少ないことが原因です。借主からすると賃料が希望と合わなければ他の農地を探せばよいだけなので、借りて欲しい場合には借主が希望する意見に近づける必要があります。

農地バンクで失敗しないために知っておくこと

畑

農地バンクを利用して失敗しないためにも、知っておくべきことを解説していきます。

 

農地バンクの仕組みを理解しておく

これは貸主だけではなく、借主も知っておくべき内容です。

  

貸付けると10年は返却されない

農地バンクは、基本的に10年間が最低の貸し出し期間として設定されています。例えば、貸主側が自己都合で農地を譲ったり売却したくなっても、契約期間が満了するまでは勝手な行動はできません。

10年という期間は想像以上に長いため、途中で何かあった場合に農地を自分の好きに動かせないことは覚えておきましょう。長期間貸し出しても確実に問題がない場合にのみ、農地バンクへの登録がおすすめです。

また、借主の場合にも最低10年間という縛りは同じため、人によってはプレッシャーに感じることもあるでしょう。10年以上農業を続けることは、簡単ではなく努力も必要です。

新規就農するときには「農業を一生続ける」と考えていても、うまく稼げなくては辞めたくなるかもしれません。それでも農地を借りている以上、続けなければトラブルの元にもなります。

農地を借りたからといって、決して農業を辞められないということにはなりませんが、最低限の責任感は必要です。

  

賃料は低い

農地は借りたい人の少ない土地です。借主は農地を選択できる立場にいるため、どうしても賃料は借主の意見に近づける必要があります。

それでも、固定資産税の軽減措置があったり、多少でも賃料は入ってくるため、放置するよりはよい方法です。

  

賃料以外の料金はかからない

農地の賃借を農地中間管理機構に仲介してもらうことで、発生する料金はありません。

かかる費用は賃料だけであり、仲介手数料などはかからないため、安心して大丈夫です。

 

必ず賃借できるわけではない

勘違いされがちなのが、「農地バンクを利用すると必ず賃借できる」です。個人での賃借と比べると、はるかに賃借しやすい部分はありますが、必ず賃借できるわけではありません。

例えば、立地が悪い農地であれば、借主を見つけるまでに時間がかかってしまいます。場合によっては貸し出せないこともあります。

また、借主も条件に合った農地が必ず借りられるわけではなく、時間がかかることも多いです。

借主に有利な条件が多い農地バンクは、地域によっては貸主が少ないこともあり、条件の合う農地が見つからないこともあります。農地バンクは画期的なシステムですが、必ず賃借ができるわけではないため、時間がかかる可能性があることも理解しておきましょう。

農地の新しい活用法を知りたい方はタウンライフに相談するのがおすすめです。自分に合った転用方法を紹介してくれるので、ぜひ相談してみてください。

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農地バンクの利用方法

農地

農地バンクの利用方法を解説していきます。基本的には、各地域の農地中間管理機構に従う形になります。

 

貸す場合

各地域によって方法は違いますが、年に2回ほど貸付の希望を取ることが多くなっています。締切日が決められている場合には、それまでに各地域の農業中間管理機構へ申し込みを行いましょう。

ただし、全ての農地を受け入れているわけではありません。利用が難しい農地や借主を見つけにくいと判断されると断られることもあります。

 

借りる場合

借りる場合にも、各地域の農地中間管理機構の方針に従います。年中募集されることが多くなっています。

地域によって異なりますが、募集用紙などに必要事項を記載して応募することが基本です。

下記のページで、全国の農地中間管理機構一覧が公開されているため、まずは希望する地域に問い合わせましょう。

参考:農地中間管理機構一覧

まとめ

農地バンクは、農地の中間的な受け皿として注目されています。農地は貸すのも借りるのも難しいものでしたが、農地バンクのおかげで少し身近になりました。

特に、放置されているような農地でも固定資産税などの維持費はかかるため、貸し出したほうが有効活用できます。また、新規就農したい人の最初のハードルは農地を手に入れることです。

今までは農業未経験者が農地を探すことは難しく、挫折してしまう人も少なくありませんでした。しかし農地バンクでは、新規就農者にも農地を貸し出しているため、農業の発展にも貢献しています。

現在は貸主が多く借主が少ないため、バランスのよい状態ではありませんが、今後も有効活用が期待されています。