野菜作りに大切な肥料のおすすめを紹介|元肥と追肥の使い方や注意点

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耕作

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「家庭菜園を始めよう」と思い立った時、育てる野菜を考えるのと同時に土や肥料についても考えることになるでしょう。家庭菜園に挑戦したことがない人からすると肥料はどのように選んで使えばよいのか難しくてわかりにくいものです。

しかし、肥料には野菜の生育を大きく左右する力があるため、適当に考えていると上手く育たない可能性もあります。野菜の肥料には難しい専門用語や三大要素など、初めてでは聞き慣れない言葉が多く、投げ出したくなるかもしれません。

そこで、今回の記事では初めての家庭菜園でも失敗が少なくなるように肥料について簡単にわかりやすく解説していきます。最後まで読んでもらえれば家庭菜園でどのような肥料を使えばよいのかがわかる内容になっていますよ。

肥料について

畑

最初に肥料について知識を付けていきましょう。

徐々に詳しく解説していきます。

元肥と追肥

最初に元肥(もとごえ)と追肥(ついひ)についてです。2つとも字の通りの意味にはなりますが、元肥は種や苗を植える前に土に含ませておく肥料で、追肥は野菜が成長していくにつれて足りなくなる栄養分を補う役割があります。

元肥で多い使い方は、種まきや苗の定植前に軽く土と混ぜ合わせる方法でしょう。土台を作るようなイメージで考えてみてくださいね。

元肥だけでは野菜に栄養分が足りず、徐々に効果が薄れてしまうので追肥で補います。違いとして、追肥は後から加える肥料なので、土全体に混ぜるわけではなく、野菜の根本に与えるようにします。

野菜栽培では、どちらか片方ではなく元肥も追肥も必要になるため、元肥は準備、追肥は成長させるためと覚えておきましょう。

こちらの記事では、家庭菜園での土作りについてまとめていますので、あわせて参考にしてください。

肥料に含まれる3つの成分

肥料を使う場合に基本となる三大養素について簡単に解説していきます。3つの要素を必要に応じて配分することで野菜は上手く育ってくれます。

難しく感じるかもしれませんが、完璧に理解しなくても、なんとなくわかっているだけで十分ですよ。三大養素はバランスが大切なので、与えすぎには注意しましょう。

窒素(N)

葉や茎の成長には欠かせない成分で、葉肥(はごえ)とも呼ばれています。主に成長初期に必要な成分であるため、元肥に使われることが多い成分です。

ただし、与えすぎてしまった場合には徒長といった過剰な成長にもつながり、病害虫に弱くなるため注意しましょう。

リン酸(P)

窒素は葉や茎の成長に必要な成分でしたが、リン酸は花や実にとって必要な成分になります。つまり、元肥だけではなく、追肥としても必要とわかりますね。

リン酸が足りていないと収穫量に差が出てくるので注意しましょう。

カリウム(K)

カリウムは根の発育をよくする成分です。不足すると光合成が上手くできなくなるため、病害虫の被害が多くなってしまいます。

肥料の種類

続いて肥料の種類について解説していきます。大きく分けると「有機肥料」と「無機肥料」の2つに分かれる肥料ですが、それぞれの特徴を確認していきましょう。

有機肥料

最初に有機肥料ですが、動植物由来の肥料になります。牛糞や鶏糞と聞くとわかりやすいかもしれませんね。

他にも有機肥料の種類は多くありますが、基本的には動植物由来であることが有機肥料となります。有機肥料の特徴としてはゆっくり長く土壌を育てていくため、元肥に多く使われます。

ただし、動物の糞を使った有機肥料は臭いが強いので、住宅街などでの家庭菜園ではおすすめできません。

無機肥料

無機肥料は化成肥料と呼ばれることが多く、鉱物を原料としています。効果の現れが早いことから追肥に使われることが多いです。

種類としては粉やペレット状など様々ですが、育てている野菜や必要な内容に合わせて選ぶようにしましょう。また、選び方がわかりにくい場合にはバランスよく混合された無機肥料もあるため、選択が難しい場合には「混合肥料」がおすすめです。

こちらの記事では、米ぬかで肥料を作る方法をまとめていますので、あわせて参考にしてください。


肥料の選び方

土と芽

ここまで肥料について解説してきましたが、続いて肥料の選び方を解説していきます。肥料はこだわるのであれば考えることが多く難しいですが、初心者でも簡単に選べるものもあるので確認していきましょう。

元肥と追肥は同じでも大丈夫

野菜栽培が初心者であれば元肥と追肥は同じものを使うことをおすすめします。後ほど紹介しますが、肥料の中には元肥と追肥の両方に使えるように開発されたものもあるので、選択が難しい場合には同じものを使いましょう。

ただし、基本的には元肥と追肥がわかれていることが多いため、一緒にしたい場合には、しっかりと確認しておいてください。野菜の栽培に慣れてきたら、元肥と追肥を使い分けることで、さらに多くの収穫量を目指すのも楽しいですよ。

野菜との相性を考える

肥料はどのようなものでもよいわけではなく、野菜によって相性が関係してきます。例えば、トマトやなす、きゅうりといった野菜は収穫時期が長くなるため、効果の長い肥料が好まれます。

元肥に使うような有機肥料などの相性がよいでしょう。葉物野菜であれば葉や茎の成長を良くする窒素が重要になってきます。

このように野菜の種類によって必要になる栄養分は異なるため、しっかりと収穫したいのであれば肥料にもこだわる必要があります。

効果の持続期間を確認

肥料には必ず効果の持続期間があります。収穫自体が早い野菜であれば、そこまで気にする必要がない場合もありますが、株が大きく育つ野菜や収穫が長い野菜は肥料切れに注意しましょう。

肥料が入っている袋には効果の持続時間が書いてあるので参考にしてくださいね。とくにプランターといった限られたスペースで家庭菜園を楽しむ場合には、肥料の成分が抜けやすくなるので注意が必要です。

効果の持続期間はあくまで目安にはなりますが、参考にしながら追肥を行っていきましょう。

初心者は三大養素のバランスがよい肥料を使う

三大養素についても解説しましたが、野菜作り初心者であれば、「どの成分を多めにすればよいのか」という悩みにぶつかってしまいます。そんな時は三大養素がバランスよく配分された肥料を使うようにしましょう。

元肥としては、野菜栽培用に肥料が配合された土がホームセンターなどでも販売されているため簡単でおすすめですよ。

追肥に関しても後ほどおすすめの商品を紹介していきます。

家庭菜園には臭いの少ない肥料がおすすめ

家庭菜園を行う場合には臭いが少ない肥料がおすすめです。少し触れましたが、元肥に使う有機肥料であれば動植物由来のものが多く、臭いも強くなってしまいます。

住宅街やマンションのベランダなどで臭いの強い肥料を使うとご近所トラブルになってしまうかもしれません。例えば、成分がバランスよく混合された無機肥料であれば臭いもなくなりますし、元肥としても十分に使用が可能な肥料もあります。

家庭菜園などの場合はご近所にも配慮をした肥料選びをしましょう。

肥料の使い方

種まき

肥料の使い方を解説していきます。順を追っていけば難しいことはなく進められますよ。

元肥は種まきの前に

元肥、追肥についても解説してきましたが、もう一度おさらいしておきましょう。元肥は野菜が育ちやすい土を作るためのものなので、種まきや苗を定植する前に行います。

よく堆肥と間違えられますが、簡単には堆肥は土壌の改良、元肥は栄養と考えておいてください。なので、元肥は土の全体に混ぜ込むのではなく、まいてからは軽く耕したり、溝を作って肥料を埋めたりといった方法が主流になります。

野菜の種類によって方法は異なりますが、葉物野菜であれば全体に肥料をまいて軽く耕す、トマトやナスであれば溝を作って肥料を埋めるという形で大丈夫です。

即効性には液体肥料

肥料とはいっても形状は様々です。土と似たものやペレット形状に固められたもの、液状など、用途に合わせて選ぶ必要があります。

とくに即効性が高い肥料は液体肥料になるでしょう。すぐに効果が欲しい追肥の時や育苗中におすすめです。

直まきではなく、セルトレーなどを使って育苗する場合には、液体肥料を水に混ぜてあげると効果的ですよ。実際に農家では育苗期間中にジョウロに水と液体肥料を混ぜて定期的に与えています。

追肥のあとには水やりが効果的

液体肥料であれば関係はありませんが、固形肥料であれば水やりが重要です。路地栽培などで雨があたる場合には必要ありませんが、プランターなどであれば追肥後に水を与えることで、肥料が野菜に吸収されやすくなります。

野菜は水を吸い上げて肥料の成分を取り込むため、追肥の後に水を与えることで追肥の効果が出やすくなるでしょう。

おすすめの野菜用肥料

じょうろ

野菜用の肥料は種類が多く、どれを選んでよいのかわかりにくいと思います。

家庭菜園や初心者にもおすすめの肥料を5個に絞って紹介していきます。

元肥にも追肥にも「マイガーデン」

マイガーデンは花から野菜まで幅広く使用できる肥料です。最大の特徴は元肥にも追肥にも使えるという点でしょう。効果は2、3ヶ月持続し、根が肥料やけしにくいといった初心者におすすめできる特性を持っています。

追肥の定番「ハイポネックス」

ハイポネックスの歴史は古く、パッケージを見たことがある人も多いのではないでしょうか?栄養素をバランスよく配分し、液体肥料としていることで使いやすい追肥になっています。

水耕栽培にもおすすめ「微粉ハイポネックス」

液体肥料のハイポネックスと同じメーカーではありますが、粉状になっていることが大きな特徴でしょう。水耕栽培に向いた肥料になっているため、最近では知名度も上がっている家庭での水耕栽培にもおすすめです。

天然成分の万能肥料「HB-101」

元肥から追肥まで長い期間使える肥料になっています。天然成分を使用しているため、野菜にも安心して使用できます。

バランスがよい元肥「マグァンプK」

栄養素がバランスよく混合された元肥にぴったりの肥料です。「育ちが良くなる」と話題の肥料ですが、臭いもなく集合住宅などの家庭菜園にも問題なく使用できるでしょう。

肥料を使うときの注意点

じょうろ

最後に肥料を使う時の注意点をいくつか解説していきます。

野菜が弱っているときにはすぐに肥料を与えない

野菜が弱っている場合にはすぐに肥料を与えないようにしましょう。弱っている原因がわかっていない時に肥料を与えてしまうと刺激になり、反対に悪くなる可能性があります。

まずは、病害虫の確認をして、ついていれば適用した薬剤を散布し、ついていなければ少量の追肥をしていきます。

追肥は量に注意

追肥は考えているよりも難しいもので、与える量や回数が多すぎると病害虫が発生しやすくなり、反対に少ないと育たないといったトラブルにつながります。初心者だと量や回数がわからずに失敗してしまうことが多いですが、基本はラベルなどに表記されている内容に従うようにしましょう。

慣れてくれば自己判断でも構いませんが、初心者のころは肥料の表記に従って、正しい量と回数を与えると失敗は少なくなります。

集合住宅では肥料の臭いに注意

少し前述しましたが、動植物を中心とした有機肥料はどうしても臭いが強くなります。

最近ではマンションのベランダなどでも家庭菜園を楽しむ人が増えてきていますが、臭いはご近所トラブルの元になるので注意しましょう。例えば、有機肥料でも成分がバランスよく混合された臭いの少ないものも販売されています。周りにも配慮して楽しい家庭菜園ができるようにするのもマナーの1つですよ。

まとめ

今回は野菜を育てるための肥料について解説していきました。肥料は種類が多いだけではなく、元肥や追肥など、与えるタイミングも様々です。

しかし、考えているほど難しいものではなく、元肥は野菜の育成初期に必要な栄養を補い、追肥は野菜が成長して足りなくなってきた栄養を足してあげるものです。肥料は基本的な知識さえあれば深く考える必要はなく、回数や量も肥料の袋に表示されている通りに行えば大きな失敗はありません。

今回、解説してきた内容を参考に、みなさんも元肥や追肥を考えて行ってみてくださいね。野菜の栽培に慣れてきたら、自分なりの肥料配合なども楽しんでいきましょう。

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