米ぬかでぼかし肥料を作る方法。土壌再生や腐葉土にも使える

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こめぬ

米ぬかは、ぬか漬けなどに使用するイメージが強い人も多いかもしれません。実は、作物を育てる肥料や土壌再生に使える万能の園芸資材です。加えて、米ぬかを使ったぼかし肥料は他の有機肥料に比べて即効性があり、持続性も期待できます。

元肥や追肥、有機栽培と米ぬかの肥料は大活躍し、しかも費用があまりかからないのも大きなメリットです。ぼかし肥料を作る方法やその際の注意点など、米ぬかを作物栽培に活かす方法をご紹介します。

米ぬかはすぐれた有機肥料

米ぬかはぬか漬けに使用する以外、多くは廃棄物として捨てられてしまいますが、実は豊富な栄養素を含んでいます。そのため、有機肥料としてすぐれた効果が期待できるでしょう。また肥料だけではなく、腸内環境を整える健康食品としても知られています。是非一度お試しください。

米ぬかとは?

米ぬかとは、玄米を精米するときに出る、玄米の表皮のことです。この表皮にはお米が発芽したり、成長したりするための栄養分が濃縮されており、肥料や堆肥に最適な資材になります。

米ぬかの成分と効果

米ぬかは、作物の成長に必要な成分である窒素・リン酸・カリなどの栄養素をバランスよく含んでいます。特に、リン酸の含有率は4~6%と、配合成分の中で多いのが特徴です。リン酸は花や実の成長を、窒素は茎や葉の成長を促します。

他にもマグネシウムなどのミネラルやビタミン類を豊富に含みます。これらはすべて作物の栄養源です。さらに、微生物の栄養となり、作物のかすや落ち葉など有機物の分解を助けます。

米ぬかを手に入れるには

自宅に家庭用精米機があれば、精米する度に米ぬかが出るのでそれを利用できます。精米所やコイン精米機によっては、米ぬかを無料でもらえるところもあるはずです。

確実に入手するのであれば、米穀店やホームセンターで購入するとよいでしょう。持ち帰るのが手間であれば、ネットショップでも購入できます。

生の米ぬかを肥料としてそのまま撒くのはNG

肥料として市販されている米ぬかは「脱脂米ぬか」といって、精米後に出る生の米ぬかから油分を搾り取っています。作物を植えつける2~3週間前に土に混ぜ込めば、そのままでも土壌の改良効果が得られます。

一方、精米機から手に入る生の米ぬかを、肥料としてそのまま投入するのは控えましょう。次のようなデメリットを避けるためです。

微生物の密集で窒素不足になりやすい

米ぬかには窒素・リン酸・カリの他にも糖質や脂質が多く含まれます。生の状態でそのまま肥料にすると、豊富な栄養を求めて大量の微生物が集まってしまうのです。微生物が大量に密集すると土壌中の窒素が不足し、作物に窒素が行き渡りません。

結果的に栄養バランスが大きく崩れることで、植物の生育が損なわれます。集まった微生物が米ぬかを分解する際に出すアンモニアガスも、植物の根に悪影響を与え、成長を妨げます。

虫やカビが発生しやすい

米ぬかは豊富なたんぱく質も含むので、微生物だけでなくコバエやゴキブリ、ナメクジなどの害虫まで引き寄せてしまいます。卵を産みつけられると虫が大量発生し、さらに多くの害虫を呼び寄せ、カラスや野鳥の被害にもつながりかねません。

また、米ぬかが雨で濡れると急速に発酵が進みます。時期によってはカビが発生することもあり、これも植物の成長にはマイナスです。

発酵熱で植物にダメージを与える

生の米ぬかを土に撒くと、微生物が集まることは説明しました。微生物は栄養を吸収する以外にも、呼吸によって発酵熱を発します。発酵熱はおよそ70度まで上がるので、植物の根が枯れてしまいます。

生の米ぬかはぼかし肥料として使う

米ぬかを肥料にするには、十分に発酵させることが必要です。米ぬかや油かす、雑草、野菜くずなどを加えて発酵させた「ぼかし肥料」にして使うとよいでしょう。

「ぼかし」という言葉は、米ぬかなどの肥料を土に加えて薄めることから使われています。材料の組み合わせや分量は自由で、成分の配合を調節できるメリットがあります。

ぼかし肥料の発酵方法は2通り

ぼかし肥料の作り方は発酵のさせ方によって2通りあります。肥料の効果はどちらでも変わりません。

好気性発酵

容器や袋を密閉せず、発酵させる方法です。発酵熱を下げるために切り返しが必要ですが、2~4週間と短期間で完成します。

嫌気性発酵

容器や袋を密閉し、放置して発酵させる方法です。切り返しの必要がなく簡単な一方、完成まで2~3ヶ月かかります。

米ぬかを入れたぼかし肥料の作り方

ぼかし肥料

米ぬかを使ったぼかし肥料は時間をかけずに作るなら好気性発酵、手間をかけずに作るなら嫌気性発酵がおすすめです。それぞれの作り方をご紹介します。

好気性発酵でぼかし肥料を作る方法

材料を混ぜ合わせ、空気に触れさせながら発酵させます。作っている途中に材料を加えられるので、調理時に出た野菜くずなども有効活用できるのがポイントです。

1.材料と容器を用意する

材料・用意するもの

  • 米ぬか
  • 有機物(雑草や落ち葉、野菜くずなど)
  • 腐葉土
  • ビニール袋
  • ダンボール
  • 2.材料を混ぜ合わせる

    野菜くずを入れる場合は、ビニール袋に米ぬかをまぶした野菜くずと他の材料を入れ、揉み合わせるようにしてよく混ぜます。材料が入ったビニール袋は、ダンボール箱に入れ、日向で保管しましょう。

    3.材料を加えて混ぜることを繰り返す

    調理で出る野菜くずを後から加えてもかまいません。袋がいっぱいになるまで加え、かき混ぜる作業を毎日繰り返します。

    4.10日~2週間かき混ぜ、間隔を開ける

    袋がいっぱいになっても、10日~2週間は毎日かき混ぜてください。その後は数日に1回かき混ぜるだけです。

    5.十分に発酵させる

    野菜くずの水分が十分に無くなり、ほぐれるまで発酵させます。漬物のような甘酸っぱいにおいがすれば完成です。

    嫌気性発酵でぼかし肥料を作る方法

    袋を密封させ、空気を入れずに発酵させます。空気をしっかり抜くことがポイントです。

    1.材料と容器を用意する

  • 米ぬか
  • 油かす
  • カキ殻石灰
  • 水(投入量の1/10程度)
  • ※配合割合は【米ぬか:油かす:カキ殻石灰=3:1:1

    油かすの代わりに魚粉やコーヒーかすを使用してもかまいません。これらの他に、発酵促進剤を加えるか、元菌となる微生物を追加すると発酵を早められます。肥料を入れる容器として、ナイロン袋が必要です。

    2.材料と水を混ぜ合わせる

    米ぬかや油かすなどの材料と水を混ぜ合わせます。水分が多いと腐敗してしまうので、少量ずつ加えましょう。硬さの目安は手で1つにまとめられ、指で押すと崩れるくらいです。

    3.日陰で発酵させ保管する

    混ぜ合わせた肥料をナイロン袋に入れ、密封した状態にし、直射日光の当たらない場所に保管します。酸素があると肥料が水と二酸化炭素に変わり発酵が進まなくなるので、空気が入らないように注意してください。微生物の発酵熱はないのでかき混ぜる必要はありません。

    4.完全発酵

    発酵に必要な日数は時期によります。夏は1ヶ月程度で完全発酵ができますが、冬は完全発酵までに2~3ヶ月程度かかります。甘酸っぱいにおいがすれば完成です。

    米ぬかのぼかし肥料を使うメリット

    有機肥料には魚粉や骨粉、鶏ふんなどもあります。それらと比較して、米ぬかのぼかし肥料にはどんなメリットがあるのでしょうか?

    栄養バランスとコスパがよい

    米ぬかは窒素・リン酸・カリの3要素の他にも糖質やたんぱく質・ミネラル・ビタミンを含み、栄養バランスにすぐれています。価格も安く、自分で精米したり、精米所で分けてもらったりすればタダで手に入るので、コスパも非常によいでしょう。

    即効性と持続性が期待できる

    有機肥料は微生物の分解する働きにより効果が得られるため、一般的に作物に効果が現れるまで時間がかかります。完全発酵した米ぬか入りのぼかし肥料は、微生物が豊富なため、比較的早い効果が期待できるでしょう。

    また、他の有機肥料と同様にゆっくり吸収されるので効果が長持ちするのもメリットです。

    米ぬか入りぼかし肥料の使い方

    完全発酵させた米ぬか入りぼかし肥料は、元肥や追肥、化学肥料を使わない有機栽培に使えます。ただし、投入する頻度や量が多すぎると肥料焼けを起こしたり、窒素過剰になったりするので注意してください。

    元肥に使用する

    作物を植えつける際の元肥に使用する場合は、元肥の半分をぼかし肥料にします。全体にすき込まず、表層の1/3程度に混ぜ込む方が効果的です。

    追肥に使用する

    作物を植えつけた後に追肥として使用する場合は、ぼかし肥料を土に混ぜ込まず、少量だけ表面に撒いてください。窒素過剰を起こさないよう、使用量に注意します。

    有機栽培に使用する

    ぼかし肥料は使い方に注意しさえすれば、化学肥料の代わりになるくらい即効性と持続性が期待できます。これから有機栽培を始める方は、米ぬかを使ったぼかし肥料を作ることをおすすめします。

    米ぬかを肥料以外で使う方法

    米ぬかはぼかし肥料以外にも作物栽培に有効な使い方があります。発酵させずそのままで土に使える方法をご紹介します。

    腐葉土作り

    ぼかし肥料の材料にもなる腐葉土は、植物性の改良用土です。主に広葉樹の落ち葉に米ぬかと土を加え、発酵させるとできあがります。この他に、穴を掘って土の中で作ったり、コンポストを使ったりする方法もあります。

    土壌再生

    米ぬかをそのまま土に混ぜ、熱消毒をすると、増えた微生物が作物の残りかすを食べ尽くすので、土壌の再生に役立ちます。土を十分に湿らせ、米ぬかを撒いてすき込み、マルチを張って20~30日置けば完了です。

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    まとめ

    米ぬかは栄養バランスにすぐれた、有機肥料に最適な園芸資材です。そのまま生で土に撒くと窒素不足になったり、虫やカビが発生したりするので、ぼかし肥料にして使います。この他、腐葉土作りや土壌再生にも使えるので、作物を育てるのに上手く活用しましょう。

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