トウモロコシの栽培方法|よくある失敗例やプランターでの育て方も解説!

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トウモロコシ

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夏を代表する野菜であるトウモロコシは鮮度の落ちが早く、最もおいしい状態のものはなかなか食べられません。

しかし、自分で栽培すれば話は別。採れたての絶品なトウモロコシが楽しめる、家庭菜園ならではの醍醐味が味わえる野菜です。

本記事では、プランターでも育てられるトウモロコシの栽培方法や失敗例を、元種苗メーカー勤務の筆者が解説します。

家庭菜園初心者の方でも簡単に育てられるプランター栽培についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

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トウモロコシの特徴

トウモロコシ

トウモロコシは、世界三大穀物にも数えられる、イネ科の野菜です。

様々な種類があり、焼いたり茹でたりして楽しむ馴染み深いトウモロコシは、スイートコーンと呼ばれています。
そのほかには、コーンスターチの原料となるデントコーンや、お菓子になるポップコーンなどがあります。

栽培時期・期間

トウモロコシ栽培は育苗をするかしないかで、栽培時期・期間が異なります。

育苗する場合は、3月下旬〜4月上旬に種まき、4月下旬頃が植え付け適期です。
種まきから約3ヶ月後、6月下旬〜7月にかけて収穫を行います。

育苗なしで畑に直まきする場合は、4〜5月頃に種まき、7月中旬〜8月頃が収穫時期です。

なお、地域や品種によっても前後するため、上記はあくまでも目安として考えてください。

栽培環境・条件

トウモロコシは、発芽・生育適温ともに20℃〜30℃ほど、日当たりのよい高温条件でよく生育します。

寒さには弱く、14℃を下回ると発芽しません。生育中も10℃以下の環境だと生育が止まり、最悪の場合枯れてしまいます。

適正土壌は、pH5.5〜7.5ほどの幅広い土壌環境で育ちます。
乾燥にはやや弱いですが、水はけのよい土を好むため、水やりは乾燥しない程度に行うのがポイントです。

また、病気には比較的強く、連作障害も起きにくいため連作もできます。
ただし、害虫には注意しましょう。特にアワノメイガによる被害は大きく、対策は必須です。

プランター栽培はできる?

プランター

トウモロコシのプランター栽培は可能です。

トウモロコシは地上部が大きく育つため、プランターでの栽培は難しいように思えるでしょう。しかし、肥料を吸収する力が強いため、肥料さえ足りていればプランターでも元気に育ちます。

ただし、トウモロコシは同じ株から受粉できないため、複数株を栽培する必要があります。家庭菜園では、4〜10株ほどあると安心でしょう。

【トウモロコシ栽培に必要なプランターの条件】

  • 深さ25cm以上
  • 幅60cm以上
  • なるべく大型のもの

1つのプランターにつき2株ずつ植えて、それを複数並べることで受粉率を高められ、栽培に失敗しにくくなります。

トウモロコシの栽培方法

トウモロコシ畑

それでは、トウモロコシの栽培方法をポイント・注意点とともに解説します。手順は8ステップです。

  1. 土作り
  2. 種まき
  3. 育苗・間引き
  4. 植え付け
  5. 追肥・土寄せ
  6. 人工受粉
  7. 雌穂の摘果
  8. 収穫

直まきで栽培する場合は、「4:植え付け」は飛ばしてご覧ください。

1:土作り

種まき、または植え付けのために土作りを行います。
畑に種を直接まく場合は種まきの前に、育苗する場合は植え付けの前に土作りをしましょう。

地植え栽培の場合は、2週間以上前に苦土石灰を入れて耕し、1週間前に堆肥と元肥を入れて深く耕します。

【1平方メートルあたりの施肥量の目安】

  • 苦土石灰:100g
  • 化成肥料:150g
  • 堆肥:2kg

株間30cmを確保し、高さ15cm・幅90cmほどの畝を立てて、土作り完了です。畝幅90cmを確保して1つの畝に2列に並べる2条植えにすることで、受粉率を高められます。

プランター栽培の場合は、プランターに鉢底石を敷き詰め、野菜用培土を入れれば完成です。プランターは深さ30cm以上・幅60cm以上の大型のものを使いましょう。

なお、直まきする場合は、地温確保や鳥害防止のために透明マルチを張っておくと安心です。

野菜作りで重要な土作りについては、こちらの記事でも詳しく説明していますので、ぜひ参考にしてください。

2:種まき

トウモロコシの種まきは、ポットにまいて育苗する方法と、畑に直まきする方法の2通りがあります。

ポットにまいて育苗する方法

  1. 育苗培土を詰めたポットを準備
  2. 1ポットにつき3粒ずつ、1cmほどの深さで種をまく
  3. 軽く土をかけ、表面を軽く固める
  4. たっぷり水やりをして完了

種をまく際に、発芽しやすいように種の尖っている方を下に向け、種同士が重なり合わないよう注意してください。

トウモロコシは、気温が14℃を下回ると発芽しません。トンネルやハウス内などの暖かいところで管理し、地温20℃以上で管理しましょう。

畑に直まきする方法

  1. 準備した畑に株間30cmで3粒ずつ種をまく
  2.     

  3. 軽く土をかけ、表面を軽く固める
  4. たっぷり水やりをして完了

発芽までは、1〜2週間ほどかかります。それまでは乾燥させないようによく観察して、ときどき水をあげましょう。

3:育苗・間引き

発芽後、草丈10cmほどの頃に間引きを行います。

もっとも生育のよい苗を1本だけ残し、ほかは根元をハサミで切りましょう。

育苗中は、20〜30℃ほどの日当たりのよい環境で管理します。
ただし、気温が35℃以上になると高温障害が発生します。トンネルなどを使う場合は、気温の上昇には十分注意してください。

また、水やりも適宜行います。天気のよい日には、夕方に土の表面が乾く程度の水をあげましょう。
夜に水分が多すぎると、ヒョロヒョロとした軟弱な苗に育ちます。

4:植え付け

種まきから3〜4週間後、草丈が15cmほどになったら植え付け適期です。

地植え・プランターどちらの場合でも、株間30cmを確保して、ポットと同じ大きさの植え穴を作ります。
根鉢を崩さないよう植え付け、軽く覆土・鎮圧し、たっぷり水をあげて植え付け完了です。

植え付けの際には、受粉率や品質を高めるためにも2列植えがおすすめします。
プランターの場合は、1つのプランターに2株植え、複数のプランターを隣り合うように並べましょう。

1つ注意点として、同じ畑にはかならず1品種のみ植え付けてください。
別品種を近くに植え付けると、その花粉で受粉してしまい、食味が悪くなったり、粒の色が混じったりする原因になります。

5:追肥・土寄せ

植え付け後しばらくしたら、追肥・土寄せをセットで2回ずつ行います。

追肥はしっかりとした実を付けて大きく育てるため、土寄せは生育の促進や倒伏防止のための大切な作業です。
なお、マルチをしている場合は土寄せは不要です。

【追肥・土寄せの時期】

  • 1回目:草丈50cm・本葉5〜6枚ほどの頃
  • 2回目:株のもっとも先端部に咲く雄穂(ゆうずい)が出始めた頃

1株あたり30〜40gほどの化成肥料を株元にまき、その後しっかりと土寄せしてください。

また、雄穂が出始めた頃からは、特に乾燥には注意しましょう。この時期に水を切らしてしまうと、粒が入らない、実が大きくならないといった原因になります。

野菜づくりで重要な肥料については、こちらの記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。

6:人工受粉

トウモロコシは、雄穂の花粉が風で運ばれて雌穂(しずい)に付着し、自然に受粉します。
もちろん100%受粉するわけではありません。少量の株で栽培する家庭菜園の場合は尚更です。

自然に受粉するのを待っていると、機を逃して失敗する可能性もあります。そのため、人工受粉を行い、受粉率をできるだけ高めましょう。

少量栽培なら手間もそこまでかからず、手順も難しくありません。

トウモロコシの受粉には、他家受粉が適しています。同じ株ではなく、異なる株の雄穂と雌穂で人工受粉してください。

よく晴れた日に、雄穂を切り取り、別株の雌穂に雄穂の花粉を満遍なく付着させれば、作業完了です。雄穂1本で4〜5本の雌穂に使えます

また、雄穂はアワノメイガを引き寄せてしまうため、人工受粉させた後はすみやかに全ての雄穂を除去しましょう。

7:雌穂の摘果

受粉させた後、ヒゲ(絹糸)が出始めた頃に、雌穂の摘果を行います。

摘果とは栄養を集中させてよい実を作るために、1株につき1本だけ残すのが基本です。下の方に付いた小さい雌穂は取り除き、もっとも上部の生育のよい雌穂を残しましょう。

なお、ヒゲが出てから1週間ほどで摘果すると、ヤングコーンとして楽しめます。

生育が進むと、株元からわき芽が伸びてきますが、わき芽は欠かずにそのままで大丈夫です。
わき芽を伸ばしておくと、葉面積が増えて実の肥大がよくなる、倒伏防止になるといったメリットがあります。

また、受粉・摘果が終わり、実が肥大する時期には、カラスなどによる鳥害にも注意が必要です。
細い糸や防鳥ネットを張るなどして、鳥害対策に努めましょう。

8:収穫

ヒゲが出始めて20〜25日ほど経過すると、収穫時期を迎えます。

ヒゲの色が焦げ茶に変色するのが収穫適期のサインです。もっとも甘みのある状態で採れる、早朝に収穫しましょう。

先端部の皮を少し剥き、粒を確認してから収穫してください。両手で実を持って、ねじりながら倒せば簡単にもぎ取れます。

トウモロコシは、収穫適期を逃さないことが大切です。
収穫が早すぎると色が薄く甘みが少なくなり、逆に遅すぎると粒の色が悪く・硬くなり、甘みも減少します。

また、トウモロコシは収穫後数時間で甘味が落ちてしまいます。最もおいしい状態のトウモロコシが味わえるのは、収穫してすぐです。

大量に収穫して食べきれない場合は、茹でて冷凍しておきましょう。

トウモロコシ栽培のよくある失敗例

トウモロコシ 失敗

トウモロコシ栽培はポイントを知らないと失敗しやすく、下記のような失敗例が多く見られます。

  • 粒が小さい・実がスカスカ
  • 害虫による食害

これらの原因や対策を知り、栽培失敗を避けましょう。

粒が小さい・実がスカスカ

トウモロコシの実がスカスカ、大きくならない、といった失敗例がよくあります。
これは「先端不稔」や「歯抜け」と呼ばれ、受粉に失敗した際によく見られる症状です。

受粉に失敗するのには、以下のようなさまざまな理由が考えられます。

  • 株間がせまい
  • 極端な低温・乾燥
  • 肥料・水不足
  • 受粉期の悪天候
  • 花粉量の不足

この失敗は、人工受粉を行わなかった場合に多いようです。

とはいえ、人工受粉を行っても、管理次第では先端不稔・歯抜けなどになる可能性はあります。

株間や気温、肥料や水の量に注意して生育遅れを防ぎ、天気のよい日に人工受粉を行うことで、受粉に失敗する可能性を下げましょう。

害虫による食害

トウモロコシは病気につよく連作も可能ですが、害虫には注意しなければなりません。

特に被害が出やすい害虫は、トウモロコシの大敵であるアワノメイガです。
実や茎の中に潜り込んで食害する、非常に厄介な害虫なので、しっかり対策しましょう。

アワノメイガは雄穂に引き寄せられるため、雄穂が咲く時期が発生のピークです。

【害虫アワノメイガの対策】

  • 人工受粉後は速やかに雄穂を除去する
  • 人工受粉させる分だけを確保して不要な雄穂はあらかじめ除去

そのほかの対策としては、発生前からの農薬散布や防虫ネットでの発生・侵入予防、見つけたら次第の捕殺することが大切です。

また、無農薬で栽培したい場合は、インゲンなどのマメ科植物をコンパニオンプランツとして栽培するのもおすすめです。

まとめ

プランターでも育てられるトウモロコシの栽培方法や失敗例を解説しました。

失敗しやすいイメージがあるかもしれませんが、受粉のポイントをしっかり理解すれば、ほかに難しいことはありません。

採れたて新鮮なトウモロコシは、本当に格別です。
この記事を参考にして、トウモロコシ栽培に挑戦してみてください。