トウガラシの栽培方法|時期や種類、プランターOKの簡単な育て方などを解説

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とうがらし 栽培

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和食に中華にイタリアン、世界中の様々な料理に使われているトウガラシ。自宅で栽培できれば、生の新鮮な状態から乾燥させた状態まで、好きなときに好きなだけ使えます。

トウガラシは、1株あたりの収穫量が多く、スペースを取らずに栽培できるため、家庭菜園やプランター栽培にもピッタリの野菜です。

本記事では家庭菜園初心者向けに、トウガラシ栽培の特徴やプランターでの育て方、病害虫対策方法などを元種苗メーカー勤務の筆者が解説しています。

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トウガラシ栽培の特徴

トウガラシは、ナス科・果菜類に分類される野菜です。トウガラシ特有の成分であるカプサイシンを豊富に含み、代謝・免疫力向上などの効果を発揮します。

小スペースで栽培できて量もたくさん採れるので、家庭菜園やプランター栽培にはピッタリ。以下では、トウガラシ栽培の基本となる以下3点を解説します。

  • 栽培時期・期間
  • 栽培環境
  • 種類・品種

栽培時期・期間

  • 種まき:2月下旬〜5月中旬
  • 植え付け:5月上旬〜7月中旬
  • 収穫期間:6月上旬〜11月上旬

トウガラシは、2月下旬〜5月中旬の間に種をまき、約2〜3ヶ月後に植え付けを行います。

育苗期間が約2〜3ヶ月と長く、寒い時期は温度管理も大変なため、種からの栽培難易度はやや高め。そのため、初心者や少数栽培の場合は、購入した苗での栽培をおすすめします。

収穫は植え付けから2ヶ月経過した頃からはじまり、収穫期間は2〜3ヶ月ほどと長期に渡ります。量もたくさん採れるので、家庭菜園で育てると香辛料や薬味としてとても重宝しますよ。

栽培環境

  • 発芽適温:25~30℃
  • 生育適温:20~30℃
  • 適正pH:6.0〜6.5

トウガラシは中南米を原産としており、高温に強いのが特徴的です。一方で寒さには弱く、15℃以下で生育が著しく低下するため、十分に暖かくなる5月以降に植え付けを行います。

また、日当たりがよく、保水性・排水性に優れた土壌でよく生育します。多湿環境は特に苦手なため、水はけのよい土で栽培しましょう。

株はそこまで大きくならず、スペースを取らないので、プランター栽培にも適しています。家庭で気軽に育てて、トウガラシをたくさん収穫しましょう。

種類・品種

トウガラシには、大きく分けて「辛味種」と「甘味種」の2種類があります。名前の通り、辛いトウガラシを辛味種、辛味がないまたは弱いトウガラシを甘味種と呼びます。

どちらも栽培方法に大きな違いはないので、好きな種類を選んで栽培しましょう。下記に家庭菜園でのおすすめ品種をまとめましたので、品種を選ぶ際の参考にしてください。

種類 おすすめ品種
辛味種 鷹の爪・八ツ房とうがらし・沖縄島とうがらし・日光とうがらし
甘味種 ししとう・万願寺とうがらし・伏見とうがらし・山科とうがらし

こちらの記事では、家庭菜園初心者向けにおすすめの野菜や失敗しない選び方、はじめ方や注意点などを解説いたします。ぜひ参考にしてください。

【プランターOK】トウガラシの栽培方法・育て方

ここからは、トウガラシの栽培方法を、コツやポイントとともに詳しく解説していきます。手順は以下の8ステップです。

  1. 種まき・育苗
  2. 土作り
  3. 植え付け
  4. 支柱立て
  5. 整枝・わき芽かき
  6. 追肥
  7. 収穫
  8. 乾燥・保存

プランター栽培と地植え栽培、どちらにも対応できるよう解説していますので、庭や畑がない方もぜひ参考にしてください。

なお、市販の苗で栽培する場合は、手順の「1:種まき・育苗」は飛ばして大丈夫です。

1:種まき・育苗

トウガラシの種まきは、2月下旬〜5月中旬の間に行います。温度管理がむずかしい家庭菜園では、暖かくなってくる3月中旬以降の種まきがおすすめです。

まず、4号(12cm)の育苗ポットを準備し、培養土を入れて深さ1cmほどの穴を3つ作ります。1穴に1粒ずつ種をまき、土を薄くかけて軽く転圧、たっぷりと水をやって種まき完了です。

発芽までは、5〜7日ほどかかります。それまでは土が乾かないよう、こまめに様子を見て、必要であれば水やりをしてください。

また、温度は発芽適温の25〜30℃で管理します。気温が低い時期は、ハウスやトンネルで管理したり、保温資材を用いて温度を保ちましょう。

苗が本葉1〜2枚になったら、生育を促すために間引きを行います。もっとも生育のよい苗を1本だけ残し、そのほかの苗は根元からハサミで切り取ってください。

育苗期間は60〜80日ほど、順調に生育して本葉8〜9枚、草丈15〜18cmになったら植え付け適期です。

2:土作り

育苗している間に土作りを行います。pH6.0〜6.5、保水性・排水性ともに優れた土壌を目指しましょう。

地植え栽培での土作り

地植え栽培では、植え付け2〜3週間前になったら準備をはじめます。植え付けの2週間以上前に苦土石灰、1週間前に堆肥と元肥を入れてよく耕します。施肥量は下記を目安としてください。

【1㎡あたりの施肥量】

  • 苦土石灰:150g
  • 堆肥:2〜3kg
  • 化成肥料(元肥):150g

その後、高さ15〜20cm、幅60cm、株間45〜50cmを確保して畝を立てれば、地植え栽培での土作りは完了です。

なお、畝に黒マルチを張っておくと、地温上昇と保温、雑草防止効果でよりスムーズな生育が期待できます。

培養土は自作もできますが、初心者には簡単にそのまま使える市販の野菜用培養土がおすすめですよ。

プランター栽培での土作り

プランター栽培の場合、植え付け前日までに準備すれば十分間に合います。プランターは深さ・横幅30cm以上のものを用意してください。横幅60cm以上のプランターであれば、株間を狭めてギリギリ2株植えられます。

プランターに水はけをよくするための鉢底石を敷き詰め、その上に市販の野菜用培養土を入れるだけで、プランター栽培での土作りは完了です。

また、土作りについては、下記の記事でさらに詳しく解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。

3:植え付け

種まきから2〜3ヶ月ほど経過し、苗が本葉8〜9枚、草丈15〜18cmまで育ったら植え付けを行います。

地植え栽培では株間を45〜50cmほど、プランター栽培では深さ・横幅30cm以上のプランターに植え穴を1つ作ります。横幅60cm以上のプランターであれば、株間30cmで2株植えても問題ありません。

それぞれの株間ごとに植え穴を作ったら、根鉢を崩さないよう注意して苗を植えてください。このとき、根鉢の表面が畝と同じ高さになる程度の浅植えにすると、生育がよりスムーズになります。

その後、軽く土を寄せて転圧、たっぷりと水をやれば植え付け完了。植え付け直後の1週間は根が活着していないため、土が乾かないようこまめな水やりが必要です。活着後は、土の表面が乾いていたらその都度たっぷり水を与えましょう。

4:支柱立て

支柱立ては、植え付け直後の「仮支柱」と、草丈が伸びてきてからの「本支柱」の2回行います。

1回目の仮支柱は、植え付けと同時に立てます。株元から10cmほど離れた地面に、30cmほどの短い支柱をまっすぐ挿し、トウガラシの主枝をヒモでやさしく固定しましょう。

2回目の本支柱は、植え付けからしばらく経過し、トウガラシの草丈が伸びてきたら立てます。仮支柱のとなりに120〜150cmほどの支柱をまっすぐ挿し、仮支柱を取り除いて主枝を本支柱に移行させましょう。

支柱を立てる際は、根を傷つけないように株元からやや離れた位置に挿すのがポイントです。

5:整枝・わき芽かき

主枝の1番花が咲いた頃に、整枝・わき芽かきを行います。トウガラシの整枝方法は、品種によって様々ですが、ここでは汎用性が高くもっとも基本的な「3本仕立て」を解説します。

1番花が咲いたら、そのすぐ下から出ている元気な側枝を2本残し、そのほかの主枝から出ているわき芽はすべて摘み取ります。これで主枝1本と側枝2本を合わせた、3本仕立ての完成です。

また、整枝・わき芽かきが終わったあとに、主枝の1番花も摘み取りましょう。栽培初期の1番花には着果させず、株の生育を優先させます。

6:追肥

植え付けから2週間ほど経過したら、1回目の追肥を行います。1㎡あたり化成肥料30gほどを、株間や畝肩にまきましょう。マルチを張っている場合は、肩部分だけめくって追肥を施してください。

その後は、収穫が終わる前まで、2〜3週間に1回のペースで同量の追肥を行います。トウガラシは肥料を好む野菜です。追肥を忘れて、肥料切れを起こさないよう注意してください。

また、この時期になると気温が高くなり、土の乾燥が激しくなります。特にプランター栽培では、水切れになりやすいので要注意。土の水分を切らさないよう、こまめにたっぷりと水をあげましょう。

こちらの記事では、野菜作りに大切な肥料のおすすめを紹介しています。元肥と追肥の使い方や注意点も解説しているのでぜひ参考にしてください。

7:収穫

トウガラシの収穫は、種類や品種によってタイミングが異なります

ししとうなどの甘味種は、完熟直前の光沢がある淡緑色になった頃が収穫適期です。ハサミで1果ずつ切り取って収穫しましょう。目安となる経過日数や大きさは、品種によって異なるため、詳しくは種袋を確認してください。

鷹の爪などの辛味種は、開花から60日ほど経過すると完熟して赤くなり、収穫適期を迎えます。収穫はじめの頃は熟度にバラつきがあるので、完全に赤くなったものから1果ずつ収穫し、全体が完全に赤く熟したら株ごと引き抜いて収穫しましょう。

8:乾燥・保存

赤トウガラシは乾燥させると、長期保存ができるようになります。収穫後に風通しのよい場所で乾燥させて保存しましょう。

個別に収穫したものは乾燥ネットで、株ごと収穫したものは根本を縛り逆さ吊りで乾燥させます。

完全に乾燥させるには、夏で2〜3週間、秋なら4週間ほどかかります。時間はかかりますが、少しでも水分が残っているとカビが生えてしまうため、果実がカラカラになるまで乾燥させましょう。

完全に乾燥したら、密閉容器に入れて保存します。完全に乾燥できていれば、半年〜1年ほど保存可能です。

こちらの記事では、キッチン菜園のやり方を紹介しています。簡単な栽培をしたい方に、おすすめです。

トウガラシ栽培で発生しやすい病害虫の予防・対策方法

トウガラシは、ナス科の中では比較的病気や害虫に強い野菜です。しかし、条件下によっては様々な病害虫が発生します。

病気や害虫は、発生原因やその予防・対策を知っていれば、被害を最小限に抑えることが可能です。トウガラシ栽培で発生しやすい病気・害虫について、しっかり把握しておきましょう。

病気の予防・対策方法

トウガラシに発生しやすい病気で代表的なのは、以下の5種類です。

  • うどんこ病
  • 斑点病
  • 灰色かび病
  • 青枯れ病
  • モザイク病

トウガラシの病気は、過度な多湿・乾燥によるものや、土壌中の病原菌によるものがほとんどです。

このような病気は、発生を未然に防ぐこと、症状の軽いうちに改善することが重要になります。発生前からの定期的な薬剤散布に加え、普段から下記の対策を実施して、病気の予防・初期防除に努めましょう。

  • 排水性・通気性を改善する
  • マルチや稲ワラで泥跳ねを防ぐ
  • 徹底した害虫防除を行う
  • ナス科植物の連作を避ける

害虫の予防・対策方法

トウガラシに発生しやすい害虫は、以下の5種類が代表的です。

  • アブラムシ
  • アザミウマ
  • ハスモンヨトウ
  • タバコガ
  • カメムシ

ウイルス病を媒介するアブラムシやアザミウマをはじめとし、葉や果実に悪影響を与える害虫が発生します。

害虫対策で大切なのは、発生・侵入を未然に防ぐことです。そのため、発生前からの定期的な薬剤散布に加えて、下記の対策方法をしっかり行って被害をなるべく抑えましょう。

  • 見つけたら捕殺する
  • 防虫ネットで侵入を防ぐ
  • 雑草・枯葉は取り除く
  • 排水性・通気性を改善する
  • ナス科植物の連作を避ける

まとめ

トウガラシ栽培の特徴やプランターでの育て方、病害虫対策方法などを解説しました。

トウガラシは、育苗さえうまくできれば、あとは手順通りに作業するだけでカンタンに育てられます。さらに、市販の苗を利用すればむずかしい育苗がなくなるため、初心者でも失敗なしでたくさんのトウガラシが収穫可能です。

ぜひこの記事を参考にトウガラシ栽培に挑戦し、思う存分に激辛料理を堪能してください!

こちらの記事では、家庭菜園初心者でも簡単にプランター栽培を始められるような手軽に育てられる野菜を紹介しています。参考にしてください。