太陽光発電の変換効率とは|計算方法や発電量が減少する原因・対処法

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太陽光発電を導入するとき、“変換効率(発電効率)”に目を向けましょう。変換効率を無視すると、まったく発電されないという事態に陥る恐れがあります。しかし、変換効率とは何なのだろうかと疑問を抱いている人が多いのではないでしょうか。

今回は、太陽光発電の変換効率について説明します。素材ごとの変換効率・限界数値、そして変換効率が減少する原因なども説明するので参考にしてください。

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太陽光発電の変換効率とは

太陽光発電は太陽の光を吸収して電気を生み出します。しかし、太陽の光エネルギーがそのまま電気に変わるわけではありません。電流変換時や天候など、さまざまな要因でロスが生まれます。

吸収したエネルギーを100として、そのうちどのくらいが電気に変わったのかを表すのが“変換効率”です。発電効率と呼ばれることもありますが、呼び方が違うだけで意味は同じです。変換効率(発電効率)は以下の計算式で求めましょう。

  • 変換効率=電気の出力÷エネルギー×100%

上記の計算式で出た数値が高いほど、エネルギーを無駄なく電気に変換できたことを意味します。

太陽光発電パネルの大きさや日射量など、さまざまな外部要因がまったく同じ条件でも、変換効率が高ければ多くの電気を生み出せます。再生可能エネルギーの発電効率を比較し、表にまとめたので参考にしてください。

  変換効率の目安 詳細
太陽光発電 最大20%程度 ・人工衛星に導入されている太陽光発電システムは発電効率が最大40%程度。
・太陽光発電システムの設置費用は1kWあたり30万円程度。
風力発電 30~40% ・風車が回る際の摩擦がエネルギーのロスを生み出しているので、理論上さらに変換効率を上げるのは不可能と言われている。
・初期費用は1kWあたり47万円程度
水力発電 最大80%程度 ・ほとんどロスが生じなく、現在利用されている再生可能エネルギーの中では変換効率が最も高い
・初期費用は1kWあたり132万円程度

3つの再生可能エネルギーを比較した際、最もおすすめなのは“太陽光発電”です。以下3つの理由があるからです。

  • 水力発電と風力発電は用地を準備するのが難しく、一般向きではない
  • 太陽光発電の変換効率の低さは、パネルの大量投入でカバーできる
  • 固定価格買取制度(FIT制度)を使えば、太陽光発電は比較的安定した収入が期待できる

太陽光発電は、コストとリターンのバランスが非常にいいと言えるでしょう。

太陽光発電の変換効率の推移

太陽光発電は19世紀に誕生しました。アメリカの発明家「チャールズ・フリッツ」が開発した光電池が太陽光発電の元と言われています。しかし、当時の変換効率はわずか1~2%でした。当然、実用化はされません。

その後、技術が進化したことで太陽光発電の性能も徐々にアップします。1955年には人工衛星に使われるほどの性能まで進化しました。そして、1993年から住宅用の太陽光発電が普及し始めます。モジュール単位で見た場合、シリコン系太陽光電池の変換効率は25.3%、化合物系太陽電池の変換効率は31.7%まで高まりました。

このように太陽光発電の変換効率は技術の進化とともに向上しています。そのため、今後も変換効率は向上していくでしょう。

ちなみに、2025年までに変換効率40%での実用化を目指すことが公表されています。研究室で使える規模のものであれば、変換効率は50%にもなると発表されています。

セル変換効率

太陽光発電の変換効率は、主に“セル変換効率”と“モジュール変換効率”の2つの指標で表されます。そのうちのセル変換効率とは、太陽光電池セル1枚あたりの変換効率を表す数値です。セルとは、太陽光電池モジュールを構成している最小単位の部品のことです。

電気抵抗の影響を受けないセル変換効率は、モジュール変換効率に比べて数値が高くなる傾向にあります。セル変換効率だけを表示して太陽光発電の性能を高く見せる悪徳業者も存在するので注意しましょう。セル変換効率は、以下の計算式で求められます。

  • セル変換効率=出力電気エネルギー÷太陽の光エネルギー×100

モジュール変換効率

モジュール変換効率とは、モジュール1平方メートルあたりの変換効率を表す数値です。セル変換効率との違いは、示す数値です。セル変換効率は、太陽光電池1枚あたりの変換効率を示します。

モジュールとは、ソーラーパネルの別称です。変換効率を示すときは、ソーラーパネルではなくモジュールという言葉が使われます。モジュール変換効率は、以下の計算式で求めましょう。

  • モジュール変換効率=(モジュールの公称最大出力(W)×100)÷(モジュールの面積(m2)×1,000(W/m2))

太陽光発電の変換効率では、基本的にモジュール変換効率の数値が適用されます。タイプや製品にもよるものの、太陽光モジュールの変換効率は10~20%が相場です。しかし、具体的な相場は素材によって異なります。

たとえば、単結晶シリコンの相場は15~19%、多結晶シリコンの相場は12~17%です。モジュール変換効率の相場が10%前後の素材もあるので、選ぶ際はしっかり確認しましょう。

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こちらの記事は、太陽光発電の発電量について解説しています。1日の発電量や計算方法を詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。

太陽光発電の素材ごと効率・限界数値

先ほど、変換効率の相場は素材によって異なると説明しました。では、具体的にどのくらい違うのでしょうか。

現在、太陽光発電で使われている一般的な素材は、“化合物系太陽電池・有機系太陽電池・結晶シリコン系太陽電池”の3つです。それぞれの特徴とともに、変換効率の目安や限界数値などを説明します。

化合物系太陽電池

化合物系太陽電池とは、“銅・インジウム・セレン”という3つの元素を組み合わせて作られた素材です。Cu(銅)・In(インジウム)・Se(セレン)の頭文字を取って、CIS太陽電池とも呼ばれています。

化合物系太陽電池の特徴は、結晶シリコン系太陽電池よりも低コストで製造できることです。そのため、太陽光パネルを大量に設置する産業用に向いています。化合物系太陽電池の変換効率は15%程度です。

有機系太陽電池

有機系太陽電池とは、有機物を原材料にしている太陽電池です。さらに細かく分けると、“有機薄膜太陽電池”と“色素増感型太陽電池”の2つが存在します。それぞれの特徴は以下の表にまとめました。

  概要 特徴
有機薄膜太陽電池 導電性高分子やフラーレンなどを組み合わせた有機薄膜半導体が使われている太陽電池 ・大面積化が比較的簡単にできる
・大規模なクリーンルームや真空設備がなくても生産できる
・製造工程の温度が比較的低いので、エネルギーの消費が少ない
色素増感型太陽電池 酸化チタン微粒子の表面に色素を吸着して発電を行う電池 ・薄くて軽い
・色をつけられるので、デザイン性に富んでいる
・色素の種類を工夫すれば、室内の低照度環境でも使える(蛍光灯に特化して変換効率20%以上を達成した製品もある)

有機薄膜太陽電池と色素増感型太陽電池の違いは、発電方法です。有機薄膜太陽電池は有機半導体のpn接合を使って発電(光起電力効果)しますが、色素増感型太陽電池は植物の光合成と同じような仕組みで発電します。有機系太陽電池に共通する特徴は以下の通りです。

  • 軽くて薄いので、自由に曲げられる
  • 太陽電池自体に色をつけられる
  • 製造コストが安い
  • 変換効率が低く、寿命が短い

変換効率は10%程度です。この変換効率を上げられるかが現在の課題とされています。

結晶シリコン系太陽電池

結晶シリコン系太陽電池とは、最も広く普及している(日本国内でのシェアは約8割近く)太陽光パネルの素材です。価格の幅が広いと同時にパネルの形状が多様で選択肢が豊富な特徴があります。

デザインも豊富なので、自宅の屋根に合ったものを選べば建物の外観を損ないません。豊富な選択肢の中から予算や屋根の形状に合わせて適切な配置を行いたいと考えている人は、結晶シリコン系太陽電池がぴったりでしょう。

結晶シリコン系太陽電池は、“単結晶・多結晶・薄膜”の3つに分けられます。それぞれの変換効率は以下の通りです。

素材 変換効率の目安 特徴
単結晶パネル 20%程度 ・シリコン原子が規則的に並んでいて高純度なので、発電効率がいい
・住宅や小さな屋根でも十分な発電が期待できる
・コストが高いため、初期費用がかかるのがデメリット
多結晶パネル 15%程度 ・太陽電池を作る過程で不要になったシリコンを再利用しているため、コストが低く大量生産が可能
・単結晶シリコンと比較すると発電効率は少し劣る
薄膜パネル 10%程度 ・最大の特徴は軽くて薄いこと
・価格が安い
・製造が簡単で熱に強いため、さまざまな用途で使われている

現状、太陽光パネルの素材の中で最も変換効率が高いのは結晶シリコン系太陽電池です。限界数値は理論上“29%”と言われています。

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太陽光発電の変換効率が減少する原因

太陽光発電の変換効率は、さまざまな外部要因によって変動します。そのうち、変換効率が減少する原因はある程度決まっています。5つの原因を紹介するので、参考にしてください。

太陽光パネルの汚れや劣化

落ち葉や鳥の糞など、太陽光パネルはさまざまな要因で汚れます。少しの汚れであれば問題ありません。しかし、汚れがある程度蓄積されると発電効率が大きく下がります。セルがパネル全体の電流を止めて発熱する“ホットスポット現象”が起こるからです。

最悪の場合、火災が発生するので注意してください。また、太陽光パネルは時間の経過とともに劣化します。大体1年で0.27%ずつ発電量が低下すると言われています。これらを防ぐためにも、太陽光パネルや周辺環境のメンテナンスは定期的に行いましょう。

気温

太陽光パネルは太陽の光エネルギーを吸収して発電します。そのため、熱に強いと思われがちですが、実はあまり強くありません。気温が25度から1度上がるごとに変換効率は0.5%ほど低下します。

30度を超えると発電量が30%ほど低下するケースもあるので注意しましょう。このような事情があるため、発電量は夏よりも春の方が多くなる傾向にあります。カタログに記載されている変換効率は、国際基準で定める25度の環境で計測された数値です。

積雪

太陽光パネルに雪が積もると、太陽の光がパネルまで届きません。その場合、発電は行われません。また、積雪の量が多いと重さで太陽光パネルが破損する恐れがあります。

太陽光パネルからの落雪で住民にけがをさせる恐れもあるでしょう。積雪はさまざまな危険が伴います。雪対策がされている太陽光パネルを選んだり落雪防止に気を配ったりして対策しましょう。

太陽光パネルの問題

強風や落雷などによるシステムトラブルで、太陽光発電の変換効率が低下する場合があります。実際以下のような被害が起こりました。

  被害の詳細
台風 ・太陽光パネルが飛んだ
・大雨が原因で太陽光パネルが水没した
落雷 ・自宅の近くに雷が落ち、パワーコンディショナが壊れた

基本的に天災は避けられません。天災の被害にあったばあいは、メーカーや業者の保証を利用して交換・修理してもらいましょう。また、塩害から2km以内の場所は塩害地域と呼ばれています。

塩害地域だと塩の影響を受け、太陽光パネルの劣化が加速したり電子機器が破損したりするので注意してください。変換効率が下がるどころか、最悪の場合発電自体ができなくなります。沿岸地域に住んでいる人は、必ず塩害対策されている太陽光パネルを選びましょう。

こちらの記事では、太陽光発電とソーラーパネルについて解説しています。仕組みや導入のメリット・デメリットを紹介していますので、あわせて参考にしてください。

電圧上昇抑制

電圧上昇抑制とは、太陽光発電で生み出された電気の電圧が過剰に上昇しないように、パワーコンディショナによって電圧が抑えられる現象のことです。パワーコンディショナには、直流電流を交流電流に変換する機能が備えられています。

同時に太陽光発電で発電された電気の電圧を一定に保つコンバーター機能も搭載されています。電圧上昇抑制と関係があるのは、コンバーター機能の方です。電気は電圧が高いところから低いところに流れます。

そのため、余剰電力を売電するためには、住宅内の電圧を電線の電圧よりも高く保たなければいけません。しかし、電柱から家に引き込む電線と太陽光発電の電線を結ぶ接続点の電圧は、95~107Vの間に調整しておかなければいけません。

電気事業法によって決められているからです。パワーコンディショナは、95~107Vの範囲内に抑えるために住宅の電気消費量と発電量のバランスを常に調整しています。このとき、調整がうまくいかず電圧が高くなりすぎる場合があります。

そうなった場合に、電圧上昇抑制が行われるのです。電圧上昇抑制が行われると、太陽光発電の発電量が少なくなります。電圧上昇抑制が起こった際は、以下の対処方法を試しましょう。

  • 電力会社に相談する
  • パワーコンディショナの電圧の設定値を上げる
  • 引き込み柱にトランスを設置する
  • 太い引き込み線に変える

最も安全なのは、電力会社に相談することです。電柱の電圧が高いと認められれば改善してもらえる場合があります。

その他の対処方法は失敗すると電子機器が故障したり寿命を縮めたりと、リスクがあります。電力会社に相談する以外の対処方法を試す場合は、必ずリスクを把握してから行いましょう。

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太陽光発電の変換効率を上げるための対処法

太陽光発電を使っていると、徐々に変換効率が悪くなってきます。そのように感じたら、これから紹介する2つの対処方法を試してみてください。

太陽光パネルの定期的な点検

太陽光発電はメンテナンスフリーと言われることがあります。しかし、その情報を鵜呑みにせず、定期的に点検を行いましょう。点検を怠ると太陽光パネルの変換効率が低下するからです。

まったく点検せず設置から10年経過すると発電効率は大体3~5%、20年経過すると大体15~20%低下します。また、定期点検をすれば太陽光パネルのトラブルや故障の早期発見・早期解決に繋がります。定期点検の頻度や料金の目安は以下の通りです。

  • 定期点検を行う頻度の目安:4年に一度
  • 定期点検の料金の目安:1~2万円/回

発電量を確認する

太陽光パネルの定期点検は4年に一度が推奨されています。しかし、定期点検を行う前にトラブルが発生するケースもあるでしょう。高い変化効率を維持したいのであれば、故障に早く気づき早く対処することが大切です。そこで役に立つのが“発電量のチェック”です。

1週間に一度だけでも発電量をチェックしてメモしておけば、低下したときにすぐ気づけます。可能であれば、前年の発電量とも比較しましょう。

1年でどのくらい発電量が低下したのかがすぐ分かります。あまりにも大きく低下している場合は、不具合が発生している可能性があります。すぐメーカーや業者に相談しましょう。

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まとめ

今回は、太陽光発電の発電効率について説明しました。発電効率とは、太陽の光をどのくらい電気に換えられたかを表す数値です。たとえば太陽の光を100として、80の電気しか生み出されていなければ発電効率は80%です。

なるべく発電効率が高い太陽光パネルを選びましょう。発電効率が高ければ太陽光パネルを設置できる面積が狭くても十分な発電が期待できます。

逆に発電効率が低いとランニングコストばかりかかり、発電の恩恵をあまり受けられません。業者と相談しながら自分にぴったりの太陽光パネルを見つけましょう。

こちらの記事では、太陽光発電の蓄電池について解説しています。蓄電池の仕組みや必要性を紹介していますので、あわせて参考にしてください。