トマト栽培の特徴・時期・方法・コツ【土作り・支柱立ての方法】

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トマト 栽培

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食卓に赤い彩りを添えてくれるトマト。
子供から大人まで人気のトマトは「作り方が難しそう…」と、大きなトマトではなく、ミニトマトだけ栽培しているという人も多いのではないでしょうか。
トマトは水分を調節したり、太陽の光をたっぷり浴びさせたりとミニトマトに比べると、作業する量が多く手間がかかります。
ですが、基本の作業をしっかりと行えば、思っているより簡単に栽培できるんですよ。

今回は、トマトの栽培の特徴・栽培の時期・栽培方法とコツを紹介します。
今年は、ぜひトマトの栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか。

こちらの記事では、ミニトマトの育て方を紹介していますので、あわせて参考にしてください。

トマト栽培の特徴

トマト

トマトはナス科で、ph6.0-6.5の土壌で健康に育ちます。
南米アンデス高地が原産地のため陽の光をたっぷりと浴び、少し乾燥した昼夜の温度差がある気候を好みます。

日本は湿気が多いため、美味しいトマトを作るためには、水分を制御して乾燥させながら育てるのがポイント。
また、トマトはお陽様の光をたっぷりと浴びさせる必要があるため、日当たりのいい場所で育てます。
高温多湿に弱いため日本では育てにくいと思われがちですが、湿度と陽の光に注意して育てることで、甘く美味しいトマトを作れますよ。

トマト栽培の時期

トマト 苗

トマトは3月中旬に種をまき5月上旬に植え付け7〜10月に収穫します。
種をまいてから5月までは、ポットで育苗するのが一般的です。
ポットの底で根がぐるぐると巻き付いた状態になると、植え付けをしたときに根が大きく育たなくなってしまいます。

苗の様子をみて「ポットが小さそうだな」と思ったときは、大きめのポットに移し替えてあげましょう。
また地域によって気温の差や、品種によって植え付けや収穫の時期が異なるので、地域や品種別に適した時期を選んでくださいね。

トマト栽培の方法

トマト

実際にトマトはどのように栽培するのでしょうか。
種まき・育苗→土作り→植え付け→収穫の順で、トマトの栽培方法について説明いたします。

種まき・育苗

トマトの栽培はまず、種まきから始まります。
2ヵ月程度ポットで育苗をする必要があるため、9cm程度のポットがおすすめ。
1つのポットに3粒程度撒いて、発芽してから元気で健康的な1本を残しましょう。

3月は夜になると冷えるので、ビニールハウスや温室などを作って管理するのがおすすめです。
ビニールハウスで育てるときには、日中はハウス内が熱くなりすぎるので、換気をしてあげましょう。
また夜に水やりをすると、徒長と言った茎が細くヒョロヒョロとした苗に育ってしまいます。
水やりは朝に行うのがおすすめです。

土作り

育苗をして、植え付けをする前に土作りをしておきましょう。
トマトの根っこは、横にも下にも伸びます。
深くまでしっかりと耕しておくことがおすすめです。
また乾燥した環境を好むため、排水が悪い土壌の場合は地平面から15センチくらい盛りあげておきましょう。

トマトは葉や茎・実をつけるため、十分に肥料がある状態を保つことが必要です。
ですが植え付け前に肥料を与えすぎると、葉や茎ばかり成長してしまい、実がつかない状態(つるぼけ)になりやすくなってしまいます。
最初から肥料をまきすぎるのではなく、追肥していくことがおすすめです。

こちらの記事では、家庭菜園で重要な土作りを詳しく紹介していますので、あわせて参考にしてください。

植え付け

苗に本葉が8〜9枚程度出て、花が1輪ほど咲いた頃が植え付けのサイン。
株間は、50cmほど開けて植え付けをします。
トマトは茎から根が出やすいので、少し寝かせて植える「寝かせ植え・斜め植え」するのがポイント。
土に触れた茎の部分からも根が生えることで、吸水力や吸肥力が高まります。
もともとトマトは横向きに成長するため、自然に近い方法で育てることで健康に育ち、害虫にも強くなりますよ。

土に植えるときには、土に埋まる部分の子葉・本葉は掻き取って、土の上に出ている本葉だけ残します。
土に埋まっている部分の葉っぱを残しておくと、腐ってしまうことがあるので注意しましょう。
地上に残す本葉は4〜5枚以上が目安です。

植え付けをした後は、仮支柱を立ててトマトを支えましょう。
トマトは乾燥した環境を好みますが、植え付けをした後はたっぷりと水やりをしてあげてくださいね。
この後は水やりをしないで大丈夫です。

支柱立て

トマトが育ってきたら、支柱を立てましょう。
トマトを1列に植えている場合は、直立型でトマトが伸びる方向と平行にまっすぐに支柱を立てます。

いっぽう2列に植えている場合は、合掌型で支柱を立てるのがおすすめです。
支柱が手を合わせているように、1列目と2列目の支柱が交差するように斜めに立てましょう。
直立型よりも安定するため、風邪が強い場所でも倒れにくくなります。

またトマトを育てる場合は、わき芽をすべてかりとって1本仕立てにする場合と、第1花房の下のわき芽を残して2本仕立てにする場合があります。
2本仕立てにする場合は、わき芽がのびた先にも支柱を立てる必要があるので、注意しましょう。

こちらの記事では、支柱とは何か詳しく紹介しいています。支柱の必要性がわかりますので、あわせて参考にしてください。

収穫

支柱を立てたら、あとは収穫の時期になるまで育てます。
トマトは湿気に弱く、雨に当たると病気や実割れを引き起こしてしまいます。
ビニールハウスの中で育てない場合は、雨除けの屋根をつけることがおすすめです。

また雨によって土が葉っぱに跳ね返ってついてしまうと、土壌病原菌に侵され病気になってしまうことも。
土には跳ね返りを防ぐために草を引いたり、ビニールで土をカバーしたりするなど対策をとっておくことがポイントです。

トマトは両性花のため通常、風などの自然の力で受粉されます。
ですが1段目の花房が受粉しないと、2段目以降の実がつきにくくなってしまうため、1段目は受粉を助けてあげるのがおすすめです。
少し揺すってあげるだけでOKですよ。

実が付き始めたら、追肥をして栄養分をあたえてあげましょう。
開花して55〜60日後が収穫の時期
ガクが上向きに反り返ったら、収穫のサインです。
昼に浴びた陽の光を夜に蓄えるトマト。
早朝に収穫すると、栄養がギュッとつまった美味しいトマトが収穫できますよ。

トマト栽培のコツ

トマト 栽培

トマトを栽培するときには「わき芽かき」が重要です。
わき芽は2本立てにする場合は第1花房の下のわき芽を伸ばしますが、それ以外のわき芽はすべてかくのがおすすめです。
わき芽が伸びすぎてしまうと風通しが悪くなり、病気になったり、花がつきにくくなってしまいます。

ハサミで切るとウイルスに感染してしまうことがあるので、手で摘み取るのがポイント。
切り口が乾きやすいように、晴れた日の午前中に行ってくださいね。
また実に十分な栄養が行き渡るように、1房につく実の数は4〜5個程度にしておくのもポイントです。

トマト栽培で注意したい病気・害虫

トマト 割れ

トマトの栽培で注意したいのは、トマトのお尻の部分が黒くなってしまう「尻腐れ病」と、実が割れてしまう「割果・裂果」です。
尻腐れ病はカルシウム不足や、窒素肥料を与えすぎたときに起こってしまいます。
一度症状が出たら、回復することはないので摘み取りましょう。
土作りの段階で、トマトに適したphにしておくことが大切です。

また割果や裂果は、土壌の水分が急激に増えた場合に起こります。
実が大きくなるのに皮がついていけず、破裂してしまうのです。
また直射日光によって、皮がコルク化したのが原因になっていることも。
直射日光や雨を防ぐために、屋根をつけるのがおすすめですよ。

またトマトは、アブラムシやカメムシなどの虫もつきやすいので注意しましょう。
見つけた場合は、確実に駆除することが重要です。

こちらの記事では、アブラムシの駆除方法を紹介していますので、あわせて参考にしてください。

まとめ

トマトの栽培は作業が多く難しそうに思いますが、しなければいけないことを確実に行うとそれほど難しいものではありません。
トマトに適した土壌を作り、支柱をつけわき芽を管理し、雨や直射日光に注意しながら育てて上げてくださいね。

また、トマトは4〜5年で連作障害が起きるので、場所を変えて栽培することも重要です。
栽培方法を予め予習して、美味しいトマトの栽培に挑戦してみてください。