ナスの育て方・栽培方法をご紹介!苗選びから病気対策のコツもチェック

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ナス

ナスはいろいろな料理に幅広く使える便利な野菜です。夏の初めから秋にかけての長い間、収穫できることも魅力でしょう。そんなナスを育てるうえで大切なのは、苗の選択と仕立てです。よい苗を見極め、しっかりと仕立てれば、長期間にわたり収穫できるナスを作れます。

ナスは特に育て方が難しい野菜ではありません。ナスの育て方の基本をしっかり身に付けて、おいしいナスを育てましょう。

ナスの育て方・苗選び

ナスの栽培 苗

種からナスを栽培する方法もありますが、ここでは苗から育てることを念頭に、苗の選び方からご紹介します。

ポイントはしっかり育つかどうか

ナスの苗を選ぶ際は「葉が大きくて茎が太い」ものを選びましょう。小さくても問題ありません。ほかの苗と見比べたときに、ひと回り茎がしっかりしているものを選ぶのがポイントです。

苗が並んでいる中で、すでに茎が伸びているものを目にすると、早く成長してくれるような気がしますが、実際はそうでもありません。すでに成長している苗は、定植してからの成長が悪い場合もあるので注意が必要です。

苗の購入時期について

苗は遅くても4月中頃には売られています。しかし、購入の時期はあまり重要ではないので、植えつけの前までに用意しておけばOKです。苗の購入に先立ち、用土の準備を忘れないようにしましょう。

畑作り・定植作業【育て方】

それではナスの苗を植える畑・土の作り方から、苗を定植させるまでの流れを説明します。

家庭菜園は上質な土をつくることが大切です。別記事で詳しく解説していますので、そちらを参考にしてみてください。

畑作り・土作り

まず、畑でナスを育てる場合、事前に栄養を土に混ぜ込む必要があります。石灰と堆肥をまいて畑を耕しましょう。余裕がある場合は、先に石灰、次に堆肥という順番で、1週間ほど間隔を開けてから2回作業すると、栄養が土全体に行き渡りやすくなります。

ナスは栽培できる期間が比較的長いので、環境に合わせて、畑をビニールや藁などで覆う作業(マルチング)をします。最低でも高さ20cm×幅70cmの畝を立てましょう。

プランターで栽培する場合は、野菜用の培養土を用意します。支柱の立て方にもよりますが、ナスは大きく育つので、基本的に横幅60cm以上、できれば80cmくらいのプランター、もしくは大きな丸型プランターを選ぶとよいでしょう。

プランターでの栽培

プランターは日当たりのよい場所に置くのが理想的です。この時点では堆肥などを追加する必要はありません。

またナス専用の栽培キットなどもありますので参考にしてみてください。

植えつけ・定植作業

植えつけとは、事前に購入した苗を実際に畑に移す作業です。植えつける前に、まずは苗にたっぷりと水をやり、その後、事前に用意した畑に苗を等間隔で植えていきます。畝の面よりも2cmほど高く植えつけるのがコツです。

続いて、このタイミングで殺虫剤をまきます。植穴ごとに約2g(ひとつまみ)ずつまいてください。ナスは霜に弱いので、1日の気温差が大きい地域の場合は、晩霜が終わってから定植作業を行いましょう。

定植後は3週間間隔で2~3回ほど追肥を行います。マルチをまくって畝の側面に肥料を混ぜ込みましょう。

プランター育成の場合、ナスをプランターに移して殺虫剤をまくところまでは畑と同様です。その後、晩霜が不安な場合は、お手製の「行灯」を作りましょう。行灯とは、苗の周囲に小さな囲いを作って、周囲の温度変化の影響を受けづらくするためのものです。

30~50cmほどの支柱を4本用意し、苗の周囲の土に4ヶ所立てましょう。その支柱の側面を、苗を隠すような形で、ビニールなどで覆います。上部は開いていても問題ありません。あとは苗が乾燥しないよう、しっかり水を与えてください。

ナスの育て方・仕立て・誘引・摘果

ナスの栽培

定植がすんで、苗が50cmほどに成長したら、次は仕立てと誘引を行います。これはナスの茎や枝が成長した際に、強風などで茎が折れることを防ぐために、支柱を立ててあげる作業です。

仕立て作業に入る前に、一番花(最初に咲く花)から下にできた脇芽を取り除きましょう。葉や茎の付け根から生えている小さな芽があるので、それらを手で丁寧に取り除いてあげると、その後の生育がよくなります。

仕立て作業

仕立て作業では、まずナスの茎や枝の支えとなる支柱を立てます。支柱の立て方にはいくつかの方法があるので、スペースと相談して最適な方法を選びましょう。

農家はそれぞれ、支柱の立て方を工夫しています。画像検索などを利用して、自分で最適なものを探すのもひとつの方法です。ここでは、最も一般的な支柱の立て方「3本仕立て」を紹介します。

3本仕立ては、主枝を支えるようにまっすぐ1本、横に広がる側枝を支えるように交差させて2本、計3本で支柱を組む仕立て方法です。

仕立ては、茎や枝が折れたり倒れたりすることを避けるために行うものなので、支柱が不安定な場合はひもで括るなど、状況に合わせて工夫する必要があります。

プランター育成の場合、スペースがあれば上記の3本仕立て、狭い場合は2本仕立てがおすすめです。

誘引作業

誘引作業は、畑とプランター、どちらの場合でもその内容に違いはありません。

まず、支柱側からひもを伸ばし、8文字の形になるように支柱と枝の間で一度ひもを交差させたら、優しく枝を通して支柱側に引き寄せます。その後、支柱の裏でしっかり結んで固定してください。

8文字型にひもを通すことで、枝のずれを防げます。枝と支柱が離れないようにすることが目的なので、きつく固定する必要はありません。枝が伸びて向きが変わっている場所を選んで誘引してあげると安定します。

摘果作業

最初についた実を一番果といい、主枝の成長を妨げないよう、この一番果を取り除くことを摘果といいます。一般的には、主枝に届くはずの養分を一番果が吸収してしまうためにこの作業を行います。

ただし、摘果を行うかどうかの判断は、ナスの育成状況を見て適宜判断しましょう。茎が太く、葉も立派で、成長の心配がない場合は、実の「なり癖」をつけるために残しておいてもOKです。

一方、茎や葉に元気がない場合は、一番果の存在が成長の妨げになるため、摘果してしまいましょう。

ナスの育て方・栽培管理・病害虫管理

ナスの花

定植と仕立てが済んだら、あとはナスが安定して育つよう、しっかり管理します。作業の際は、一番花の下にある脇芽を取り除きましょう。一番花の上から出る脇芽は、実をつける枝になるので残しておくのが基本です。

栽培管理

根があまり広がっていない定植時は、マルチをめくって追肥を行いましたが、ある程度成長してからは、畝の脇に肥料をまけば十分です。夏場になると暑さで追肥を怠りがちですが、肥料と水やりのバランスはナスの実の質に直接影響するので、欠かすことなく行いましょう。

化成肥料を、2株あたり50g(一握り)を目安に散布しておけば、基本的に肥料が不足することはありません。追肥の頻度は変わらず、3週間ほどです。プランター栽培の場合は、1株あたり25gを目安に追肥しましょう。

ナスの生育不足は、多くの場合、水不足が原因です。梅雨が明けてからは、できるだけ土が乾くことがないよう、こまめに水をやりましょう。

追肥や水やりを行っても生育状況が改善しない場合は、原因として化成肥料に含まれないマグネシウムやカルシウムの不足が考えられます。心当たりがある場合は、これらの液肥を散布してみるとよいでしょう。

病害虫管理

病害虫管理は、まずはホームセンターなどで手に入る有機リン系殺虫剤を散布しておけば問題ありません。ハダニなど、特別な薬剤が必要な害虫が発生した場合は、適宜、用意します。

あまり躍起になって殺虫剤をまいても、ナスの生育によい影響を与える虫まで殺してしまう結果になるので、殺虫剤は適宜適量を心がけましょう。

このほかに近年、研究が進められている「コンパニオンプランツ」という防虫方法もあります。コンパニオンプランツは、害虫の天敵となる植物を一緒に栽培することにより虫害を減らす方法です。近い将来、幅広く利用できるようになるかもしれません。

ナスの病気で怖いのは青枯病です。この病気は治せないので、病気になってしまったら諦めて、株ごと廃棄しましょう。

青枯れ病でおすすめされている農薬もありますので参考にしてみてください。

収穫・剪定作業【育て方】

ナス

ナスは収穫期間が長いので、収穫を行いつつ同時に剪定も行います。

収穫作業

ナスは開花後、およそ1ヶ月弱で収穫可能です。収穫の際は、仕立てした枝にできたナスをヘタの上から切り取ります。脇芽にできた実は、脇芽の根元から枝ごと収穫してください。

脇芽の実から収穫すると、そこからまた脇芽が出てきて枝が混み合い、結果的にナスの成長を妨げることになります。これを防ぐために、脇芽から出た実は枝ごと収穫します。すると同じ場所からまた枝が伸びて実をつけるので、以後も同様に収穫できます。

この方法で安定して収穫できるのであれば、基本的に剪定作業は必要ありません。しかし、天候不順などでナスの生育状況が悪い場合は、以下の剪定作業を試してみましょう。

剪定作業

夏場の7~8月中に、明らかにナス全体の元気がなくなってきた場合は、秋ナスの収穫に向けて「更新剪定」と呼ばれる剪定作業を行います。

まずは、全ての枝を切り詰め、数枚の葉だけを残します。こうすると、不要になる根が腐ってしまうため、株の根元から30cmほど離れた場所にスコップを差し入れ、根を切り落としてください。その後、たっぷり追肥すると、ナスに活力が戻るはずです。

収穫後の野菜保存方法については、別記事で詳しく紹介しています。是非参考にしてみてください。

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まとめ

ナスやトマト、きゅうりなどの野菜を継続的に収穫することは、家庭菜園の域を超えて本格的に農業に従事することをお考えの方にとっては、ひとつのチャレンジです。ナスの栽培においては、肥切れと水不足には注意する必要がありますが、しっかり育てれば、長期間、繰り返し収穫できます。

ナスの育て方の基本をしっかりマスターして、おいしいナスを繰り返し収穫できるようになれば、本格的なビジネスとしての目標も見えてくるでしょう。