除草剤の種類と選び方│ポイントとおすすめの除草剤を解説
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駆除してもまた生えてくる雑草。そんなときに除草剤があったら便利でしょう。
しかし初めて除草剤を購入する場合、除草剤選びに困っていませんか。
今回は除草剤の購入を検討している方へ向けて、除草剤の種類と選び方、おすすめの除草剤について解説します。
目次
除草剤の種類と特徴
除草剤の種類とそれぞれの特徴について解説します。
大きく分けて、「茎葉処理(粒状)タイプ」「土壌処理型(粒状)タイプ」「ハイブリッドタイプ」があります。
茎葉処理型(液体)タイプ
すでに生えている雑草を枯らしたいなら、茎葉処理型(液体)タイプを使用しましょう。薬剤が茎や葉の表面から吸収され、雑草を枯らします。
代表的な商品としては「ラウンドアップ」があります。なお、このタイプはこれから生えてくる雑草は抑制できないので注意しましょう。
土壌処理型(粒状)タイプ
これから生えてくる雑草を防ぎたいなら、土壌処理型(粒状)タイプを使用しましょう。
土壌処理剤は発芽した種子が育たないようにすることで、雑草が生えてくるのを防いでくれます。なお、このタイプは庭木にも影響するので、撒く場所には気を付けましょう。
ハイブリッドタイプ
ハイブリッド除草剤の特徴は「茎葉処理型」と「土壌処理型」両方の効果があることです。
ハイブリッド除草剤を使えば、現在生えている雑草を枯らすことができ、かつ成分が地面に留まって長期間雑草を抑制できます。
除草剤の選び方
除草剤を選ぶにはいくつかポイントがあります。
まず確認するのは雑草の長さです。もし1mを超えるほど伸びているのであれば、まずは草刈りをして1m未満にしてください。
また、「周辺に田んぼや畑はあるか」「今後、種まきや植栽の予定があるか」「土地に傾斜があるか」などの使う場所や状況により、使用すべき除草剤の種類が変わります。
こちらの記事では、草刈りの方法を紹介していますので、あわせて参考にしてください。
農薬登録の確認する
まずは、除草剤を選ぶ際は農薬登録されているかを確認しましょう。除草剤は農薬なので、農薬取締法に基づいて国に農薬登録されています。
作物や動物への毒性や残留性などの影響を調べる試験を受け、問題ないと判断されたものだけが登録されています。必ず登録されているものを使ってください。
使う場所で選ぶ
あなたが除草剤を使いたいと思っている場所を想像しながら、どのタイプがいいのかチェックしてみてください。
茎葉処理剤・土壌処理剤
まずは、先ほど紹介した「茎葉処理剤」か「土壌処理剤」かを選びます。
既に生えてしまった雑草を枯らすために使う場合は「茎葉処理剤」を選びましょう。
まだ雑草は生えていない、もしくは高さがほとんどない状態で、これからの雑草予防のために利用したい場合は「土壌処理剤」です。
農耕地用・非農耕地用
次に「農作地用」か「非農作地用」なのかを選びましょう。
農作物を育てている場所に散布する場合は農作地用。道路や駐車場など、周囲に農作物を育てていない場所では非農作地用のものが使えます。
これらの違いは、農薬取締法に基づいて、国に農薬登録がされているのかによって決まります。除草剤は農薬。薬である以上、作物への被害や、残留性、毒性などがないか調べられているもののみを使用できます。
非農作地用のものの方が低価格で販売されていますが、添加物が違うので、農作地には絶対に使用しないでください。
農耕地用除草剤
非農耕地用除草剤
接触型・移行型
次に「接触型」か「移行型」かを選びます。
接触型とは、薬剤をかけた部分のみに効果を発揮するタイプ。移行型は薬剤がかかった部分から成分を吸収し、雑草全体に移行するため、雑草全体を枯らせる効果があるタイプです。
接触型は、効果が現れるのが早いため、できるだけ早く枯れさせたい場合にはおすすめです。一方、かけむらがある場合は、枯れない部分もでてしまい、効果に差がつきやすくなってしまいます。全体的にかけるのがポイントです。
移行型はかけむらがあっても、植物が成分を取り込むため全体に効果が出やすいので、まきやすいのがメリットです。また、塊茎で増えるスギナやハマスゲなどを除草したい場合には、根っこまで成分が行き渡る移行型がおすすめ。一方、吸収するまでに時間が必要なので、すぐに効果がでないのがデメリットです。
即効的・遅効的
次に「即効的」があるのか「遅効的」なのかを選びましょう。
名前の通り、すぐに効果のでる除草剤が「即効的」。効果の出るまでに時間がかかる除草剤が「遅効的」です。先ほど紹介したような接触型のものは即効的、移行型は遅効的に分類できます。
即効性があるものは効果がすぐに現れるのがメリット。撒いてから数日経って、まだ効果がでていないのに雨で薬剤が流されてしまった…なんてことにはなりません。一方、かけむらがあると、効果に差が出てしまうため、散布が難しいのがデメリットです。
遅効的なものは根っこまで成分が行き渡るため、雑草を根絶できるのがメリット。ですが、効果が出るまでに雨が降ると薬剤が流されてしまうなど影響を受けやすいのがデメリットです。
選択性・非選択性
次に「選択性」か「非選択性」かを選びましょう。
選択性があるものは、雑草にのみ効果を発揮し、もし作物にかかったとしても安全性が高いタイプ。非選択性はかかったもの全てを無差別に枯れさせる効果があります。
農地に散布するのであれば、選択性のあるものを。また、芝生がある場所で雑草のみを除草したい場合にも選択性があるものを利用しましょう。そうでない場合は非選択性を利用して大丈夫です。
残効性・残留性があるか
除草剤は植物に成分が吸収された後、雨や風、太陽光によって成分が分解されたり、飛散することで成分を弱めていきます。土に落ちた成分も菌や微生物によって分解されるのが一般的です。
「残効性」とは、除草剤の効果が土にどれくらい残っているのかを表します。茎葉処理剤は残効性が短く、土壌に成分が残りにくいもの。土壌処理剤は残効性が高いからこそ根っこまで枯らすことができるのです。
残効性が高いものほど土に成分がとどまり、10〜30日間は雑草が生えなくなります。雑草を予防したい場合、根っこまでしっかりと除草したい場合は、残効性が高いものを選んでください。
状況から除草剤を選ぶ
除草剤の選び方として、草の生え具合もポイントになります。状況を見ながら、除草剤を選びましょう。
ボーボーの雑草をなんとかしたい場合
すでに生えてしまった雑草には茎葉処理剤を利用します。特にひざより上のものに土壌処理剤を使っても、効果が現れるのが難しいので、注意してください。
根っこから枯れさせたい
根っこから枯れさせるには、除草成分が植物全体に行き渡る「移行型」のものを選びましょう。
特に急いで除草は必要ない場合
急いでいない場合は「遅効性」のもので問題ありません。
ススキなどのイネ科のものを除草したい場合
除草したい植物の種類が分かっている場合は、特定の植物に効果があるものを選びましょう。この場合イネ科に効果のある成分が入った除草剤がおすすめです。
芝生を残して雑草だけを除草したい場合
特定の雑草だけを除草したい場合は「選択性」の除草剤を利用しましょう。丈の長くなった雑草だけに効き、芝生に落ちても芝生は除草されないタイプもあります。芝生のある場所で利用するときには「非選択性」のものを使うと、芝生まで除草されてしまうので注意してください。
除草剤の使い方と時期
除草剤は、液体・粒剤に関わらず「メーカー推奨希釈量の一番濃い濃度」で散布することをおすすめします。
少しでも節約したいからと「必要以上に薄める」のは、失敗する可能性があるのであまりおすすめできません。
使用しないほうがいいタイミングや条件
- 周辺に田んぼや畑がある
- 今後、種まきや植栽の予定がある
- 土地に傾斜があり、隣地の方へ下がっている
除草剤を使う際は、周囲の畑や田んぼなどに影響がでないように気をつけてください。
茎葉処理型(液体)タイプ
茎葉処理型(液体)タイプを使用する時期は、3月〜9月の中で2回程度です。
タイミングは、風のない天気のよい日の午前中に散布するのが理想で、散布後6時間以上日光に当たるとなお良しです。翌日も晴れならベストなので、天気予報をよくチェックしましょう。
雨の日に散布すると、雨で流れ落ちて効果を発揮できない可能性があるので要注意です。
土壌処理型(粒状)タイプ
雑草の高さが20cm程度のタイミングで撒きましょう。
土壌処理型(粒状)タイプは、土に成分が吸収されて効果を発揮するので、地面に均等に撒くようにしてください。
粒状なので、水に溶かさず使います。雨上がりなど地面が湿っている時に撒くのがおすすめです。
ただし雨の日や風の強い日に撒くと、流失してしまうので散布は止めましょう。
ハイブリッドタイプ
ハイブリッドタイプは、茎葉処理型(液体)タイプと土壌処理型(粒状)タイプのいいとこ取りのものです。雑草の高さが30cm程度になっても枯らすことができます。
1回で除去も予防もできるので、都合により長期間行けない場合や遠方にある場合におすすめです。
まとめ
今回は、除草剤の選び方や種類、使い方などについて紹介してきました。
すでに生えている雑草を枯らしたい場合やこれから生えてくる雑草を防ぎたい場合など、使いたい用途によって適した除草剤を選びましょう。また、家庭菜園や田畑などで使用できるもの、できないものがありますので、今後農地として利用するかなども考えながら使用するのがおすすめです。
天気や場所も重要になりますので、注意してください。