伐採に資格は必要?大径木の伐採の資格や重機やチェーンソーの使用方法
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家庭の庭や所有している土地など、大径木の伐採が必要な場面もあるでしょう。
木を伐採する場合、必要になるのがチェーンソーです。
チェーンソーは個人でも簡単に購入できますが、使用には怪我などのリスクも伴います。
また、チェーンソーの使用に資格が必要なのか、大径木(だいけいぼく)の伐採方法や使用する重機など、伐採の気になる部分も多いでしょう。
この記事では「チェーンソーを使った伐採に資格はいるのか」や、使用方法などを解説していきます。
最後まで読み進めることで、伐採に関わるさまざまな疑問を解決できる内容にしました。
目次
大径木の伐採の際は資格が必要
大径木の伐採を行う際には、資格が必要です。
しかし、そもそも大径木の基準がわからない人も多いでしょう。
資格と合わせて、大径木の基準についても解説していきます。
大径木とは
大径木(だいけいぼく)の基準は、成人男性の胸の高さにある幹の直径が70cm以上の木を指します。
また、小径木(しょうけいぼく)という基準もあります。
小径木は、木の先端直径が14cm未満のもの。
個人の家庭であれば、ほとんどの場合は大径木ではないと思いますが、長年植えていた木は大径木になっている可能性もあります。
大径木の伐採には資格が必要になるため、安易な伐採はしないでください。
大径木に必要に必要な資格
大径木を伐採するには、必要な資格があります。
しかし、資格というよりも受講による修了証であり、極端に難しい内容ではありません。
伐木等作業従事者安全衛生特別教育修了証
まず大径木の伐採を行う場合、「伐木等作業従事者安全衛生特別教育修了証」が必要です。
チェーンソーの使用に限らず、どのような方法でも大径木の伐採には必須です。
反対に小径木など、大径木ではない木の伐採に資格は必要ありません。
しかし、業務などでチェーンソーを使う場合には、別の講習が必要です。
資格の取得方法
「伐木等作業従事者安全衛生特別教育修了証」を取得するには、コマツやコベルコといった重機メーカーで講習を受講します。
受講内容には学科と実技があり、時間はメーカーによって若干異なります。
主に学科が8時間から9時間、実技は8時間から9時間ほど。
また実務の未経験者と経験者では、時間が異なる場合もあります。
講習は1日で行うわけではなく、3日間ほどに分けて行われます。
最終試験などはなく、講習を終了した際に「修了証」という形で発行され、これが資格という形です。
伐採する際の手順
大径木を伐採する際の手順を解説していきます。
文字での解説になるため、少しわかりにくいかもしれません。
あくまで参考程度に考え、より実践的な方法は講習や現場でしっかりと学んでから行なってください。
伐採する木の状態を確認する
まずは、伐採する木の状態を確認します。
幹がどの方向に傾いているのかや足元の状態など、木のみではなく周辺も確認してください。
しっかりと確認することで、木を正確に伐採できます。
伐採した木を倒す方法を決める
次に、木を倒す方向を決めましょう。
周辺の建物や道路など、木を倒してはいけない場所を確認します。
障害物などがない方向が定まれば、次に進みます。
障害物や不要な枝を排除する
倒す方向に障害物や、他の木の枝があれば排除していきます。
木が倒れた方向に障害物があると、倒れた後に予想できない動きになるかもしれません。
面倒な作業ではありますが、しっかりと障害物や枝などの排除を行なってください。
ロープやワイヤーを設置する
木を確実に倒したい方向に向けるには、ロープやワイヤーを使用しましょう。
まず木にロープを巻き付け、倒したい方向に引っ張って反対側を固定します。
これだけで木を任意の方向に倒しやすくなり、安全性が高まります。
チェーンソーで受け口と追い口を作る
ここでチェーンソーを使用し、受け口と追い口を作ります。
受け口は、木を倒したい方に、追い口は反対側です。
まず、受け口から作りますが、地面から10cmほど上に真っすぐ幹の3分の1まで切り込みを入れます。
次に、切り込みの上方向から斜めに切り込みます。
この時、角度では30~45度ほどになるようにしましょう。
最終的には受け口が潰れるように木が倒れるため、真横から見て三角形になるような形が必要です。
追い口は、受け口で作った三角形全体の3分の2ほどの場所に真っすぐ切り込みます。
長さは幹の3分の2ほどを目安にしてください。
木を倒す
追い口を切り込んでいる途中で木が倒れはじめた場合は、切るのを中断して離れます。
もし木が倒れない場合には軽く木を押すか、クサビを追い口にカナヅチで打ち込みましょう。
また、少し離れた場所で見てくれる人がいたほうが安全です。
とくに大径木の場合は倒れる方向の予測が難しいため、危険な場合は知らせてもらいましょう。
個人で伐採したいと考えている方は、伐採を自分でする方法をまとめた記事をご覧ください。
自分でできる庭木の種類、安全に行う準備や注意点など詳しく紹介しています。
伐採に使用する重機に必要な資格
大径木を伐採する場合、チェーンソーだけではなく、さまざまな重機を使用する場合もあります。
この項目では、伐採に使用する重機の主な種類をいくつか紹介します。
刈払機取扱作業者安全衛生教育
「刈払機取扱作業者安全衛生教育」は、いわゆる草刈機の使用に関わる資格です。
ただし、草刈機自体の使用に資格は必要なく、あくまで安全のための講習という形。
それでも草刈機の使用は危険を伴うため、講習を受けておいた方が安心して作業できます。
伐木等の業務に係る特別教育
「伐木等の業務に係る特別教育」は、チェーンソーを使った伐採に関わる資格です。
草刈機と同じように講習であり、業務などでチェーンソーを使用する場合に必要な資格。
重機メーカーなどで、学科と実技の講習を受けます。
クレーン取扱業務等特別教育
「クレーン取扱業務等特別教育」は、重量物の吊り上げに必要な資格です。
大径木の場合は木の重量も重いため、解体させずに移動する場合にはクレーンが必要です。
その場で木の解体を行う場合には不要ですが、持っていれば作業が楽になるでしょう。
小型移動式クレーン運転技能講習
「小型移動式クレーン運転技能講習」は、5t未満の移動式クレーンを使用できる資格です。
そこまで大きくない木であれば、クレーンを使用してトラックに木を積み込めます。
ただし、実務経験のない場合は講習時間が長めになり、1日での取得はできません。
伐木等機械の運転の業務に係る特別教育
「伐木等機械の運転の業務に係る特別教育」を取得すると、少し特殊な重機を取り扱えるようになります。
ハーベスター、プロセッサ、グラップルなどで、いずれも林業などの現場で活躍する重機です。
個人向けではありませんが、林業に従事する場合には、重要な役割を持つ資格です。
内部リンク「伐採チェーンソー」
参考:和歌山県
その他に林業に関する資格
他にも、林業に関わるのであれば持っておきたい資格があります。
個人向けではありませんが、林業に関する資格をいくつか紹介します。
森林総合監理士
「森林総合監理士」は、森林の整備計画の作成や認定など、市町村の計画を技術面で支えます。
市町村や林業などの間に入って管理します。
具体的になると難しい内容にはなりますが、簡単には森林の整備や保全の構成を第一線で考える役割です。
林業普及指導員
「林業普及指導員」は、林業の改良指導や技術の指導を行います。
合格率は30%以下と低めであり、簡単に取れる資格ではありません。
また、受験資格は都道府県の職員であることです。
試験が難しいだけではなく受験資格も限られるため、あまり気軽に挑戦できる資格とは言えないでしょう。
森林セラピスト
「森林セラピスト」は、森林セラピーソサエティという団体が発行している資格です。
林業というよりも、森林を訪れた人の森林浴効果を高めるガイドやコミュニケーションなど、観光的な役割を果たします。
資格は2段階に分かれており、2級を取得してから1級の「森林セラピスト」の取得に挑みます。
直接的に林業と関わりのある資格ではありませんが、これから林業を多角化するのであれば、必要な資格になるかもしれません。
技術士(森林部門)
「技術士」は全21部門あり、森林部門として3つ設定されています。
技術士資格は国家資格で、難関資格としても有名。
林業では設備の整備から立派な木材を生産するための方法など、非常に幅広い内容で活動します。
また公務員として土砂災害の対策を行うなど、林業に関わる資格の中では難関だけあって、さまざまな場面で活躍する資格と言えるでしょう。
資格がなくても伐採したい場合は「伐採110番」に依頼
大径木の伐採やチェーンソーの使用には、資格が用意されています。
資格自体は講習を受けることで取得できますが、個人が1回の伐採のために取得するのは面倒でしょう。
そこで検討してもらいたいのが、専門業者への依頼です。
中でも「伐採110番」は全国に対応しており、どの地域でも依頼できます。
また、現地での調査や見積もりは無料で行なっているため、事前に料金を知りたい場合にもおすすめです。
伐採だけではなく抜根や木の処分まで一貫して依頼できるので、自分での作業は一切、必要ありません。
怪我などのリスクもなくなるので、今から伐採を考えている場合は、先に伐採110番で見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。
伐採費用が気になる方は、伐採の費用相場や、作業ごとの単価や安くするコツをまとめた記事をご覧ください。
まとめ
大径木の伐採には資格が必要です。
またチェーンソーを使用するため、業務であれば安全講習の受講は必須。
個人で行う場合にも、安全のために使い方は教わっておきましょう。
個人で木を伐採するのは必要なことも多く、面倒に感じる部分もあります。
もしできるだけ早く簡単な伐採をしたい場合は、伐採を専門にしている業者へ依頼しましょう。