ベランダ菜園のおすすめ野菜8選!はじめ方や育て方、注意点などを解説

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「家庭菜園をしたいけど、庭などの広いスペースがない」
「キッチン菜園よりもう少し本格的な栽培に挑戦したい」

という人におすすめなのが、自宅のベランダで野菜を栽培する「ベランダ菜園」です。マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいる人でも、本格的な野菜栽培を体験できます。

本記事では、ベランダ菜園のはじめ方や基本的な栽培方法、初心者におすすめの野菜などを解説いたします。

ベランダ菜園のはじめ方

ベランダ菜園をはじめる手順は、以下の5ステップです。

  1. マンション・アパートの管理規約を確認する
  2. ベランダの日当たりをチェックする
  3. ベランダの風通しをチェックする
  4. 育てる野菜を決める
  5. 必要なものを揃える

順番を飛ばしてしまうと「ものを揃えたのに結局できなかった」ということになりかねませんので、かならず順番通りにチェックしていきましょう。

1:マンション・アパートの管理規約を確認する

マンションやアパートなど集合住宅のベランダは、部屋の契約者の専有部分に見られがちですが、じつは廊下と同じように建物の共有部分と規定されています。

建物ごとに安全性・セキュリティ・景観確保などに関する管理規約が設けられているため、ベランダ菜園をする際にはかならず確認が必要です。特に以下2つの規約は、しっかりと把握しておきましょう。

  • ベランダの強度・耐荷重
  • 避難経路を遮らない(消防法)

管理規約の遵守は、住民間のトラブルを避けるためだけでなく、自分や家族の安全を守るためにも必要なことです。ベランダ菜園をはじめる前に、かならず一通り目を通してくださいね。

2:ベランダの日当たりをチェックする

野菜の生育には、ある程度の日光が不可欠です。日照時間が不足していると、野菜によってはヒョロヒョロと軟弱に育ってしまうため、以下の日照条件はしっかり確認しておきましょう。

  • 日が当たる位置
  • 日照時間
  • 日差しの強さ

壁や柵で日差しが遮られてしまう場合は、プランターを台に乗せて高い位置に置いたり、どうしても日当たりが悪い場合は、日陰や半日陰でも育つ野菜を選びましょう。

ただし、日照条件は時期によって変化するので、プランターの場所を適宜調整する必要があります。

3:ベランダの風通しをチェックする

通気性の悪いジメジメした環境では、病気や害虫が発生しやすいため、ベランダの風通しも要チェックです。

風通しが悪い場合は、プランターの下にすのこを敷いたり、鉢同士の間隔を広くとったりして通気性を確保しましょう。

なお、室外機から出る風に当たると、葉や果実が傷む原因になるため、室外機周辺にはプランターを置かないようにしてください。

4:育てる野菜を決める

ベランダ環境を確認したら、いよいよ育てる野菜を決めます。栽培する野菜を選ぶときは、基本的に以下2点を基準に決めるとよいでしょう。

  • 栽培の難易度
  • ベランダの日照条件

ベランダ菜園初心者の場合は、栽培難易度の高い野菜は避け、初心者向けの野菜からはじめましょう。なお、初心者におすすめの野菜は「ベランダ菜園のおすすめ野菜8選」で詳しく後述しています。

また、ベランダの日照条件をもとに選ぶことも重要です。下記を参考に、自宅のベランダ環境に適した野菜を選びましょう。

日当たりのよい場所を好む野菜 トマト・ナス・ピーマン・きゅうり・オクラなど
半日陰でも育つ野菜 小松菜・ほうれん草・ラディッシュ・パセリ・春菊など
日陰でも育つ野菜 シソ・クレソン・ミツバ・ミョウガ・セリなど

5:必要なものを揃える

育てる野菜が決まったら、つぎに必要なものを揃えます。ベランダ栽培で必要なものは、以下の通りです。

  • プランター
  • 鉢底ネット
  • 鉢底石
  • 野菜用培養土
  • 野菜の種
  • 追肥用の肥料
  • スコップ
  • ジョウロ

プランターは、基本的に標準・大型サイズのものを選べば、ほとんどの野菜が栽培可能です。ただし、ベランダの使える面積は限られているので、下記を参考に野菜に適したサイズのものを選び、スペースを有効活用しましょう。

プランターサイズ 主な野菜
小型サイズ(深さ10〜15cm) ラディッシュ・パセリ・ルッコラ・ベビーリーフ・水菜など
標準サイズ(深さ15〜20cm) かぶ・小松菜・ほうれん草・シソ・バジル・イチゴなど
大型サイズ(深さ30cm以上) トマト・なす・キュウリ・オクラ・にんじん・エダマメなど

また、土は野菜用培養土を利用しましょう。野菜用培養土は、野菜が生育しやすいように、様々な用土や肥料がすでにブレンドされているものです。

栽培に慣れている方なら、野菜に合わせて培養土を自作するのもおすすめですが、初心者にはそのまま使える野菜用培養土をおすすめします。

培養土の選び方やおすすめ商品は、下記の記事で詳しく解説しています。こちらも合わせてご覧ください。

ベランダ菜園の基本的な育て方・栽培方法

ここでは、ベランダ菜園の育て方・栽培方法を解説していきます。野菜によって細かい手順は異なりますが、基本的には以下の3ステップです。

  1. 土の準備
  2. 種まき
  3. 栽培管理

1:土の準備

最初に、野菜栽培の基礎となる土を準備していきます。

プランターの底に、排水性を確保するための鉢底ネット・鉢底石を敷き、その上に野菜用培養土をプランターの8分目まで入れます。

土の表面を平らにならした後、ジョウロで水をかけて土全体を湿らせたら、準備完了です。

2:種まき

つぎに種まきを行います。種まきには主に3つの方法があり、野菜ごとに適したまき方があるため、かならず種袋などに記載してある方法に則ってまきましょう。

【種のまき方】

  • バラまき:重なり合わないようにパラパラと種をまく方法
  • すじまき:土表面に作ったすじに沿って等間隔で種をまく方法
  • 点まき:等間隔で作った窪みに種をまく方法

種をまいた後は、種が隠れるように土を被せ、軽く手で押して転圧。その後、たっぷりと水をやって種まき完了です。

ただし、目のあらいジョウロや強い勢いで水をやると、種が流れてしまう可能性があります。発芽するまでは、できるだけやさしく水やりをしましょう。

3:栽培管理

種の発芽に成功したら、収穫が終わるまで栽培管理を行います。特別な管理が必要な野菜もありますが、基本的には以下のような作業が中心となります。

  • 水やり
  • 除草
  • 間引き
  • 追肥
  • 病害虫予防

ベランダ菜園のおすすめ野菜8選【初心者向け】

ここでは、ベランダ菜園におすすめの野菜8種類を紹介しています。

上記の野菜は、初心者でも栽培しやすい野菜です。それぞれの特徴を簡単に解説していますので、ぜひ参考に育てる野菜を決めてみてください。

ラディッシュ

  • 種まき時期:3〜11月
  • 収穫までの日数:20〜30日

ラディッシュは、管理がとても簡単で、種まきから収穫までも20日程度と短いため、ベランダ菜園初心者にピッタリです。

基本的に日当たりのよい場所を好みますが、半日陰でも十分育ち、寒い時期を除けば、1年中収穫できます。

小松菜

  • 種まき時期:3〜10月
  • 収穫までの日数:30〜40日

小松菜は、約1ヶ月ほどでたくさん収穫でき、育て方も簡単なため初心者にもおすすめです。

基本的に日当たりのよい場所を好みますが、半日陰でも十分育ち、暑さ寒さに強いためほぼ一年中栽培できます。

ミニトマト

  • 植え付け時期:4〜6月
  • 収穫までの日数:40〜50日

ミニトマトは、果菜類のベランダ菜園に挑戦したい人におすすめです。種からの栽培は時間がかかり若干難しいですが、苗からの栽培であれば比較的簡単に、たくさんのミニトマトが収穫できます。

ただし、日当たりが悪いと十分に生育しないため、日照条件の悪いベランダでの栽培はおすすめしません。

こちらの記事では、ミニトマトの育て方や注意点を解説しています。ミニトマトの栽培に興味がある方は参考にしてください。

ハーブ 類

ベランダ菜園では、ハーブ類の栽培も定番です。特に以下の5種類は栽培しやすく、初心者にもおすすめできます。

  • バジル
  • ルッコラ
  • パセリ
  • ミント
  • シソ(大葉)

ハーブ類は害虫の影響を受けにくいため、管理が簡単で日陰や半日陰でもよく育つので、どんなベランダでも育てることが可能です。

また、長期間にわたって収穫できるため、家庭菜園の醍醐味を思う存分楽しめますよ。

こちらの記事では、家庭菜園初心者でも簡単にプランター栽培を始められるような手軽に育てられる野菜を紹介しています。参考にしてください。

ベランダ菜園をする際のコツ・注意点3つ

ここでは、ベランダ菜園をする際のコツや注意点を解説しています。下記3点に注意していれば、よくあるトラブルにも対処できますので、しっかり理解しておきましょう。

ベランダ菜園のマナーを守ろう

マンション・アパートや、距離の近い住宅街などでベランダ菜園をする場合、近隣の家に迷惑がかからないようにしっかりマナーを守る必要があります。

特に以下のような点には、かならず対策を立てておきましょう。

  • プランター落下
  • 水漏れ・水溜まり
  • 汚れ・ニオイ

プランターがベランダ外側に落下してしまうと、大きな事故に繋がりかねないため、台風や地震が起きても落下しない場所に置くようにしてください。

下階に部屋がある場合は、水やりにも注意が必要です。ベランダに干してある洗濯物などを濡らしてしまうと、大きなトラブルの要因となります。また、水で流れた土によって、排水溝に詰まりが生じる可能性もあるため、定期的な確認・清掃を怠らないようにしてください。

ベランダはあくまで建物の共用部分ですので、上記のような対策を立て、近隣の家に迷惑がかからないよう徹底しましょう。

真夏の直射日光に注意しよう

野菜の生育に不可欠な日光ですが、特に暑くなる真夏には注意が必要です。

夏の強い直射日光に当たると、土の温度が急激に上昇して枯れたり、葉が焼けたりする原因になります。真夏の間は、すだれや遮光ネットなどを利用して、温度が上がりすぎないよう気をつけましょう。

虫・鳥害対策も忘れずに行おう

ベランダ菜園をするうえで、忘れてはならないのが虫・鳥害対策です。

鳥害には、防鳥ネットを張るだけで十分な効果が期待できますが、虫害には様々な対策が必要です。時間をかけて育てた野菜を守るためにも、以下のような対策をとり、虫害が出ないよう予防対策を徹底しましょう。

【主な虫害対策】

  • 防虫ネットを張る
  • 防虫・殺虫剤や自然農薬を使用する
  • プランターの枯れ葉や雑草を除去する
  • ベランダの排水性をよくする
  • 虫が付きにくいハーブ類を栽培する

こちらの記事では、害虫駆除業者のおすすめ18選を紹介しています。必要な費用や業者の選び方も解説しているので参考にしてください。

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まとめ

ベランダ菜園のはじめ方や栽培方法、注意点や初心者におすすめの野菜を解説しました。

庭などの広いスペースがなくても、プランターを使って栽培できるベランダ菜園は、たしかな育て甲斐も感じられ、キッチン菜園よりも本格的な家庭菜園が体験できます。

ぜひ本記事で紹介した中から好きな野菜を栽培し、採れたて新鮮なおいしさを楽しんでください。