蜂の巣の駆除方法‐自分でできる対策や業者に依頼したときの相場
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蜂の巣の駆除を自分で行えるかどうかは慎重な見極めが必要です。刺されたら最悪死に至るケースもあるので、自力駆除が危険すぎる場合は駆除業者に依頼するのがおすすめです。蜂の巣の駆除を自分でやる方法や、自治体からの補助金、業者の相場価格などについて調べ、最善の方法で駆除しましょう。
目次
蜂の巣は自分で駆除できるのか
蜂の巣を見つけたら早く駆除したくなりますね。自分で蜂の巣を駆除するのも可能ですが、危険もあるので慎重に行う必要があります。
とくにスズメバチやアシナガバチは毒性が高いので、無理に自分で駆除するのはおすすめできません。巣の大きさや巣がつくられた場所をよく確認して、自分で駆除するか業者に依頼するかを決めましょう。
蜂の巣の大きさを確認する
自分で駆除できる蜂の巣の大きさは、15㎝未満になります。15㎝以上の巣になると、蜂が多くなり攻撃性も高まるので、自力で駆除するのはとても危険です。
女王アリが1匹で巣を作り始める4月から5月の時期は、自力で駆除できます。働きバチがぶんぶん飛んでいる大きな巣は、駆除業者に依頼するのがおすすめです。
蜂の巣がある場所を確認する
蜂の巣のある場所によって、自分でも安全に駆除できる場所と危険になる場所があります。蜂の巣の場所をよく確認し、状況を見極めてください。
自分で駆除できる場所
自分で駆除する場合、以下の条件に合う場所かどうかを確かめましょう。
自分で駆除するのに適した場所
- 開放的なところ
- 脚立などを使わずに手が届くところ
軒下・ベランダなどは巣ができやすいですが、外とつながっていて開放されており、比較的安全に駆除できるでしょう。同じ条件で考えると、窓際なども蜂を逃がすことができるので駆除しやすい場所といえます。
自治体に依頼できる場所
住居敷地内などにある蜂の巣は所有者による駆除が求められるので、自治体で対応してもらえるケースは少ないでしょう。とはいえ、自治体によっては無料で殺虫剤や防護服を貸し出してくれるところもあるようです。各自治体で対応が異なるので、市役所などに問い合わせてみましょう。
道路や公園などの公共の場所や施設にできた蜂の巣は、役所で対応してもらえます。無料で駆除してくれるケースが少なくなってきていますが、各自治体によって駆除条件が異なるのでホームページなどで確認してください。
駆除業者に依頼したほうが安全な場所
次の条件に当てはまる場所は、駆除業者にお願いするほうが安全です。
駆除業者に依頼をおすすめする場所
- 閉鎖的で密閉されたところ
- 脚立などを使わないと届かない高所
- 屋根裏や床下など板を取り外す技術が必要なところ
密閉された空間で駆除すると蜂に刺される危険が高くなるので、壁のすき間などにできた蜂の巣は駆除業者に依頼しましょう。
屋根裏や床下などは閉鎖的なだけでなく、床の板を外すなどの作業も必要になるので、業者に頼んだほうが楽に駆除できるはずです。それ以外にも危険だと感じる場所では無理に自力で駆除せず、業者に相談しましょう。
蜂の種類の見分け方
攻撃性の少ないミツバチなら簡単に駆除できるかもしれませんが、蜂の種類によっては命の危険も伴う駆除作業になるでしょう。スズメバチやアシナガバチなどは刺されると最悪死に至る危険があります。
駆除したい巣があったら、まずはどの種類かしっかり見分けたいですね。スズメバチ・ミツバチ・アシナガバチの特徴と巣の見分け方を見ていきましょう。
スズメバチの特徴と巣の特徴
スズメバチは、蜂の中でも最も大きく危険度も高い種類です。攻撃性も毒性も強いので、自分で駆除するには最もリスクの高い種類といえます。スズメバチに2度刺されるとアナフィラキシーショックで死に至るケースもあります。スズメバチの巣の駆除は、駆除業者に依頼するか、防護服などをしっかり揃えて駆除する必要があるでしょう。
初期段階の巣は、お椀を逆さにした形をしていますが、完成した巣は丸い球体型です。巣に近づくだけで攻撃されることもあるので注意しましょう。
スズメバチの駆除には高い危険が伴うので、駆除業者に依頼するのがおすすめです。スズメバチの駆除にかかる費用などについてまとめた以下の記事も参考にしてください。
ミツバチの特徴と巣の特徴
体長が2センチと小さく、攻撃性も毒性も低いミツバチは、比較的安全に駆除可能です。とはいえ、小さい巣にも数千匹のミツバチがいます。集団で襲われる可能性もあるので、注意深く駆除する必要があるでしょう。
巣は養蜂場で見るような平たい板の形をしています。はじめは白いですが、蜜が集まると黄色くなります。巣に近づいても攻撃してきませんが、冬場は攻撃性が高まるので注意してください。
アシナガバチの特徴と巣の特徴
アシナガバチは黄色いスズメバチと見た目が似ていますが、スズメバチの足が黒いのに対してアシナガバチの足は黄色いので、簡単に見分けられるでしょう。
巣の形はお椀を逆さにしたような半円です。攻撃性はそれほど高くありませんが、巣を揺らしたり刺激を与えたりすると一斉に攻撃をはじめるので、巣の駆除は難しい作業になるでしょう。刺された時の痛みや毒性も強いので、注意深く駆除する必要があります。
自分で蜂の巣を駆除する方法
自分で蜂の巣を駆除するには下準備が必要です。蜂に刺されるリスクなどを最小限に抑えつつしっかり駆除するため、必要な道具を揃えましょう。具体的な駆除の方法についても紹介します。
自分で蜂の巣を駆除をする際に用意する道具
安全に蜂の巣を駆除するために揃えておきたい道具を確認しましょう。駆除に直接必要な薬剤から、身の安全を守るための道具も要チェックです。
蜂の巣の駆除スプレー
ピレスロイド系の殺虫剤スプレーを用意しましょう。ホームセンターなどで売られています。蜂駆除専用のスプレーは、遠くからでも噴射できる強力噴射のタイプがおすすめです。10m以上離れた場所からでも届くタイプもありますが、3mくらいの距離から噴射できれば十分です。
蜂は薬剤に弱く、スプレーの薬剤が体にかかれば弱くなって落下することが多いので、強い効果を期待できるでしょう。駆除用に必要なスプレーの本数に加えて、予備用に1本多めに購入しておくと安心です。
懐中電灯
のちほど駆除方法を詳しく説明しますが、昼よりも夜間に駆除するほうが徹底駆除しやすいので、灯りをともす懐中電灯が必要です。
蜂が光に寄ってきたり飛びかかってきたりする危険があるので、赤いセロファンなどを懐中電灯に貼り付けましょう。蜂は赤い光を認識できないようです。
防護服
肌がまったく露出しない防護服を身に付けましょう。専用の防護服は数千～数万することがあります。防護服を買うコストを考えると、業者に依頼したほうがコスパがいい場合もあるかもしれません。よく費用を計算し比較しましょう。
作業着やスキーウェア、レインコートなどで対応する場合は、必ずすき間ができないよう注意しましょう。首や手首、足首などから蜂が入り込まないよう首にはタオルを巻き、袖を手袋の中に、ズボンを長靴の中に入れます。すき間ができそうならガムテープなどでしっかり守りましょう。
頭を守るためには、防蜂ネットが最も安全です。防蜂ネットは3,000円ほどの費用で購入できますが、ヘルメットや厚めの帽子でも代用可能です。その場合はゴーグルなどで目も守るようにしましょう。
蜂は黒い物に反応するので、防護用品を用意する際は必ず白い物を選んでください。
長い棒
蜂の巣を落とす際に使います。針が刺さったり、生き残った蜂に攻撃されるかもしれないので、決して巣を手で触らないようにしましょう。長い柄のほうきなどを用意して、巣を落としましょう。
ゴミ袋や網
巣をごみ袋に入れたら、最終処分ができます。巣を落とした後にごみ袋に入れる作業も大変なので、初めから網にごみ袋をセットしておき、そこに巣を落とすほうが処分が楽になります。巣が入る大きさのごみ袋と網を用意しましょう。
自分で蜂の巣を駆除する際の注意点
蜂の巣の駆除に関して注意点をしっかりチェックしましょう。
ニオイがするものは控える
蜂はニオイに敏感に反応するので、香水や整髪料など強い香りを発する物は避けましょう。
汗のニオイを落とすため、シャワーを浴びてから駆除作業にあたるのがおすすめです。その際にはシャンプーやボディソープも使わないようにしましょう。
洗剤や柔軟剤、甘いジュースなどの香りも要注意です。
夕方から夜間にかけて行う
蜂の活動が落ち着く夜間や日没数時間後が、最も駆除に適した時間帯といえます。昼間は出かけていた蜂も夜には巣に戻ってきているので、すべての蜂をまとめて駆除できるでしょう。
昼間に巣を駆除してしまうと、戻ってきた蜂に攻撃されてしまう可能性があります。昼間に駆除した場合は、戻り蜂も退治できるよう駆除後もスプレーを用意しておきましょう。
自分で蜂の巣を駆除する方法
自分で蜂の巣を駆除する手順を具体的に確認していきましょう。
巣の位置をしっかり確認する
夕方以降の夜の時間に駆除するのがおすすめですが、暗くなると巣や巣の周りの状態が確認しづらくなるので、前もって巣と巣穴の位置をしっかり把握しておきましょう。巣からどれくらい離れた距離からスプレーをかければいいか、巣穴の位置はどこか、などシミュレーションしておくといいですね。
少し離れたところから殺虫剤スプレーをかける
巣から2〜3m離れたところからスプレーを巣にかけます。巣の表面にいる蜂に直接スプレーをかけ、巣の表面全体にもスプレーをかけ続けます。2,3分は噴射し続けましょう。
スプレーの残量に要注意。中身がなくなったらすぐに次のスプレーを噴射できるようにしておいてください。
巣の穴から殺虫剤スプレーをする
巣の表面からかけた殺虫剤で、巣の中にいる蜂も弱っているので、少し巣に近づけます。巣の穴から中に向かってスプレーをかけ、巣の中の蜂に直接噴射します。
もしも蜂が巣穴から出てきても、弱っているので攻撃できないはず。慌てずにそのまま噴射を続けてください。巣から逃げた蜂も逃さず、スプレーで退治しましょう。
長い棒で巣を突き落とし処分する
巣の中と外に元気な蜂がいなくなったら、巣をまるごと処分できます。棒で巣を落としましょう。落下先にごみ袋をセットした網を用意し、網でキャッチするのと同時にごみ袋に入れれば簡単に処分できます。
周りに散らばった巣の残骸や蜂の死骸は、ほうきやちり取りを使って除去します。ごみ袋に巣を入れた後、もう一度殺虫スプレーを噴射しておくと安心です。
蜂の毒針が手に刺さると危ないので、巣や死骸は手で触らないように気を付けましょう。蜂の死骸や弱ってバタバタしている蜂でも、針だけは反射的に動くので、触ると刺されてしまうかもしれません。
戻り蜂の対策をする
巣があった場所に戻ってくる戻り蜂も、スプレーで駆除しましょう。巣があった場所に殺虫剤をかけておくと、また同じ場所に巣がつくられるのを予防できます。1週間ほど続けて殺虫スプレーを噴射しましょう。
こちらの記事では、カメムシの駆除方法を紹介していますので、あわせて参考にしてください。
蜂に刺されてしまったときの対処方法
注意していても蜂に刺されてしまったときは、どうしたらいいでしょうか？
刺されてしまったときの応急処置
- 危険な場所から離れる
- 針を抜き、流水で毒を洗い流す
- 患部を冷やす
毒を絞り出すようにしながら水で洗い流すことで、毒の量を減らせます。痛んで腫れてくる場合は患部を冷やし、皮膚科を受診しましょう。
刺されてから20分以内に全身症状が現れる場合は、すぐに救急車を呼び病院で見てもらう必要があります。アナフィラキシーショックによる全身のかゆみ、しびれ、吐き気、呼吸困難などが現れると、次第に意識障害も起こる可能性があります。命にかかわる症状なので、急いで病院で処置しましょう。
自治体に蜂の巣の駆除を依頼する方法
自治体が蜂の巣を駆除してくれる場合もありますが、対応は各自治体によって異なります。駆除は行っていない自治体も増えているので、市役所などに問い合わせてみましょう。
自治体から受けられるサポートはいくつか種類があるので、どのようなパターンがあるか確認してみましょう。
自治体が蜂の巣を駆除してくれる
自治体で蜂の巣の除去を請け負ってくれる場合があります。無料で駆除してくれるケースは少なくなっており、無料でもスズメバチの巣に限る場合が多いでしょう。
公共の場所にできた巣は駆除対象でも、自宅や私有地の敷地内なら対象外ということもあります。
自治体が指定した駆除業者に依頼すると補助金がでる
自治体から補助金が出されることがあるので、ぜひ活用しましょう。自治体が指定した駆除業者に依頼する必要があったり、スズメバチの巣だけの対象だったり、補助金を受けられる条件や補助金の額はそれぞれの自治体で違うので要確認です。
自治体から指定された業者はプロとは限らず、ボランティアで募られた人たちの場合もあります。プロではないため駆除の技術が十分でなく、またすぐに巣ができてしまうといったケースがあるようです。申し込みが多く駆除まで長く待たされることもあるので、そうした場合と比較すると、自治体を通さずプロの業者に依頼するほうがスムーズかもしれません。
指定の駆除業者なしで補助金がでる
利用する業者に関する条件なしで補助金が出る自治体もあります。自治体の条件に当てはまるかどうか、それぞれのホームページで確認したり、担当部署に連絡したりしてみましょう。
駆除業者に蜂の巣の駆除を依頼する方法
少しでも危険だと感じる蜂の巣の駆除は、業者に依頼するのが一番です。では、どの業者に駆除を依頼するのがいいのでしょうか？駆除業者の相場について、また上手な業者の選び方について詳しくチェックしてみましょう。
蜂の巣の駆除業者の相場を調べる
駆除にかかる費用は、蜂の種類や巣の大きさなどで変動します。危険度・難易度から考えても妥当ではありますが、スズメバチが一番費用が高くつき、ミツバチは比較的安く駆除できます。以下の相場を念頭に置いて業者を選びましょう。
駆除費用の相場
- スズメバチの巣：巣1つあたり1万8,000～4万5,000円
- アシナガバチの巣：巣1つあたり1万5,000～2万円
- ミツバチの巣：巣1つあたり1万～3万5,000円
口コミや実績を比較する
駆除業者の技術やアフターケアなどを知るには、口コミを確かめるのがよい方法です。実績が評価されている業者なら、安心して駆除を依頼できるでしょう。
とにかく安いからという理由で駆除をお願いしてしまうと、あとでまた巣ができてしまったり、戻り蜂に悩まされたりするリスクもあるので、しっかり評判をチェックして信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。
複数の業者に相見積もりをとる
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単なる料金だけでなく、保証期間などのアフターケアなども含まれているか、現地に赴いて見積もりを出しているかなども注目して、優良な業者を見極めましょう。
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まとめ
蜂の巣の駆除は、巣の大きさや状況をよく見極めて行いましょう。危険そうなら迷わず業者に相談してください。駆除業者の費用相場はそれほど高くないので、自分で駆除するよりプロに任せたほうが安心です。優良業者を上手に選んで、蜂に悩まされない住まいを取り戻しましょう。
