2022年3月31日までに新たなJASマークが誕生!デザインは?何が変わるの?
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農林水産省から、これまでのJASマークが2022年3月31日までに順次変更されることが発表されました。
平成30年度に施行された改正JAS法にて、「特色のある規格」と制定できる対象が増えたことが理由です。
では、どのような条件だと特色のある規格として認定されるのでしょうか。
また、現在のJASマークがどのように変わるのか、新たなJASマークのデザインなど、気になる内容を徹底解説します。
目次
JASマークの現在の種類と変化
まず、現在のJASマークはどのようなものがあるのでしょうか。
そもそもJASとは、農林物資のそのものの品質などについての基準を定めたもの。
規格を満たした製品が「JASマーク」を貼付することができます。
消費者にとって食品は安全性が気になるけれど、判断するのが難しいものです。
そのため消費者に代わり食品の安全性を確かめ、保証するためにJASマークが作られました。
JASマークがあることで、消費者は購入時の判断材料にできるように。
また生産者も、JASマークを取引をするときのアピールの手段にできるようになったのです。
今や消費者・生産者ともに、JASマークはなくてはならないものになりました。
現在のJASマークは大きく分けて「JASマーク」、そして「特色のあるJASマーク」の2種類。
細かく分けると4種類のJASマークがあります。
つぎに、それぞれのマークについて確認してみましょう。
一般的なJASマーク
JASマークと聞いて、一般的に想像される赤い丸のJASマーク。
JASのロゴが赤い丸で囲まれているデザインが「一般的なJASマーク」です。
飲食料品の39品目に159規格が定められており、即席麺やしょうゆ、醸造酢や風味調味料、ハム類やソーセージなどが含まれます。
その他にも木材や竹材の素材やフローリングにもJASマークは利用されおり、全体では65品目について207規格が定められているんですよ。
現在利用されているJASマークは、今後も同様のデザインで利用されます。
特色のあるJASマーク
一般的なJASマーク以外には地鶏肉や熟成ハム、有機栽培された農産物などこだわりのある規格もあります。
高付加価値のある規格は、全部で4種類。
どのようなマークがあるのでしょうか。
有機JASマーク
特色のあるJASマークの1つ目は「有機JASマーク」です。
有機栽培された農産物に対しては通常の赤丸JASマークではなく、緑で葉っぱの模様がついたJASマークが利用されています。
健康への意識が高まる中、「有機栽培」「無農薬」「オーガニック」など様々な言葉が利用され、「どれがいいのかわからない」「本当に有機栽培された野菜はどうやって見分けるの?」と消費者が混乱することも。
ですが、有機JASマークがあることで、有機栽培が保証されるようになりました。
有機JASマークは、今後も同じデザインで利用されます。
<有機食品の検査認定制度についての農林水産省の資料>
農林水産省公式サイト
ビオ・マルシェでは、有機JASの野菜を扱っています。こちらの記事では、ビオ・マルシェのお試しセットを紹介していますので、あわせて参考にしてください。
地鶏肉や熟成ハムなどの「特定JASマーク」
地鶏肉や熟成ハム類を始め、熟成ソーセージ類・熟成ベーコン類は「特定JASマーク」が利用されています。
青い背景に白文字でJASと書かれたデザインの特定JASマーク。
今後は、「特色JASマーク」のロゴが利用されることになります。
生産情報公表JASマーク
生産情報JASは、食品が生産されるときの情報を消費者に正確に伝えるための仕組みです。
消費者は店頭での表示やインターネット、FAX等を通じて生産者の住所や氏名、給餌飼料や動物医薬品の使用状況、農薬の使用回数等に関する情報を入手することが可能。
牛肉・豚肉・養殖魚・農産物に関しての規格が設定されています。
水色で矢印のついたデザインが目印ですよ。
今後、生産者情報公開JASマークは、新たな「特色JASマーク」を利用することになります。
<生産情報公表JAS規格に関する農林水産省の資料>
農林水産省公式サイト
適温管理流通JASマーク
米類を用いた弁当やお寿司などについては、流通するときに適温での管理が求められます。
流通方法に特色がある加工食品に付与されるのが「適温管理流通JASマーク」。
生産者情報公表JASマークの上に「適温管理流通」と書かれたデザインが使われています。
今後は「特色JASマーク」に統一されることになりました。
新たなJASマーク「特色JASマーク」は何が対象になるの?
今回新たなJASマークの対象となるものは、以下の12種類の項目です。
- 熟成ハム類
- 熟成ソーセージ類
- 熟成ベーコン類
- 地鶏肉
- 手延べ干しめん
- りんごストレートピュアジュース
- 生産情報公表牛肉
- 生産情報公表豚肉
- 生産情報公表農産物
- 生産情報公表養殖魚
- 定温管理流通加工食品
- 人工種苗生産技術による水産養殖産品
以上の12種類は、今まで特定JASマーク・生産情報公表JASマーク・適温管理流通JASマークが利用されていましたが、今後「特色JASマーク」に統合されることになりました。
新たな「特色JASマーク」のデザイン
新たなJASマークは、平成30年9月に一般投票によって決定されました。
日本を象徴する「富士山」と国旗の日の丸を連想される「太陽」が組み合わさり、富士山からの日の出のようなデザイン。
シンプルなデザインながらも、日本だけでなく、国外でも日本の食品・農林水産物の「信頼の日本品質」や「プレミアム感」を一目で判断できるデザインになっています。
カラーのデザインは赤と金色のものが発表されていますが、配色はとくに指定されておらず、好きなカラーにしてもOK。
白黒でも問題ありません。
一方、変形したり透かしたり、加工を入れたものはNG。
現在利用されている配色や、不適切なデザインの例は農林水産省のサイトから確認できます。
<配色例>
農林水産省公式サイト
<不適切なデザイン例>
農林水産省公式サイト
対象者は順次新たなJASマークへの切り替えを
今回新たなJASマークの対象となった場合は、2022年の3月31日までに順次マークを移行していくことが求められます。
また、今後はJASマークと合わせて、企画の内容を端的に表す標語を入れることもできるようになりました。
標語を入れるのは任意ですが、わかりやすい説明があった方が消費者の判断の手助けにもなるでしょう。
JASごとに統一した用語にするのが望ましいことから、今後事業者団体などによって統一した用語の設定を促進していくことが農林水産省から発表されています。
新マークの対象になるJASを生産している方は、今後の展開に注目し、順次新しいJASマークへの切り替えをしてみてはいかがでしょうか。
参考:田舎の本屋さん
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まとめ
JASマークは、2022年3月31日までに順次変更されます。
現在は一般的なJASマークのほかに有機JASマーク、特定JASマーク、生産情報公表JASマーク、適温管理流通JASマークがありますが、これらが特色JASマークに統合されます。
今回新たなJASマークの対象となった場合は、2022年の3月31日までに順次マークを移行していくことが求められます。
新マークの対象になるJASを生産している方は、順次新しいJASマークへの切り替えをしていきましょう。