オーガニックとはどういう意味?基準や目的、有機との違いなどを解説
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環境への関心が高まる中、食品や化粧品、シャンプー、さらに衣類でも「オーガニック」という言葉をよく聞くようになりましたよね。
オーガニックとは、日本語で「有機」という意味で、農薬や化学肥料に頼らない農産物の生産方法、加工方法のことをさします。
今回は、オーガニックの定義や目的、オーガニックの特徴、無農薬との違いなどを解説します。
オーガニックの意味や基準、目的を知って、正しく農産物や商品を選べるようにしましょう。
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オーガニックとは?目的や有機農業との違いは?
「オーガニック」は、日本語にすると「有機」です。
農薬や化学肥料を使わず、その土地の環境や農地本来の栄養分や微生物を生かす栽培方法や、化学的な添加物を使わない加工方法のことをいいます。
また、「オーガニック」の他に、「有機農業」や「無農薬農業」という言葉もよく聞きますよね。
まずは、オーガニックの目的や、有機農業、無農薬農業との違いを確認しましょう。
オーガニックの目的
なんとなく体や環境によさそうなオーガニックですが、オーガニックの本来の目的は、遺伝子組み換えを避け、水や土壌、空気の環境を守りながら、食物連鎖と人間の健康も守ることです。
有機農業の国際的な普及に努める国際NGO団体「国際有機農業運動連盟(IFORM)」は、2005年に「オーガニックの原理」を策定し、オーガニックの根本となる4つのポイントを上げています
健康の原理
人間や動物、植物といった生き物だけでなく、土や地球環境など、全ての健康を害してはならないとされています。
健康な土や水から健康な植物が育ち、その植物によって人間や動物が生かされています。
そのため、環境が悪くなる恐れがある農薬や化学肥料、食品添加物は、できる限り避けることが求められています。
生態的原理
人間も農作物も動物も、すべて生態系の中の一部です。
生態系は、生物同士の絶妙なバランスで成り立っています。また、地域ごとに生きている生物も全く異なります。
地域特有の生態系を守るために、地域に合った農業のやり方や、在来品種を育てることが推奨されています。
公正の原理
農業者や労働者、加工業者といった生産者、生産物を仲介する流通販売業者、そして消費者まで、関わる人全てが公正であることが求められています。
近年は「フェアトレード」という言葉もよく聞かれるようになりました。
フェアトレードとは「公平貿易」と言われ、農産物などを正当な値段で取引することをさします。
オーガニックは、児童労働や植民地栽培の撲滅を目指すフェアトレードを推奨しています。
配慮の原理
今の世代だけでなく、次の世代の健康や環境、幸福にも配慮することが求められています。
有機農業の技術も常に進化していますが、現代人は、農業はもちろん、地球環境や生態系の全てを完全に理解しているわけではありません。そのため、新しい技術を使うときは、十分に配慮が必要とされています。
遺伝子組み換えなどは、特に予測ができないものなので、オーガニックでは排除されるべきものと考えられています。
有機農業・無農薬農業との違い
有機農業はオーガニック農業の日本語訳なので、同じものです。
日本では、有機農業は法律で次のように定められています。
有機農業とは
- 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと
- 遺伝子組み換え技術を利用しないこと
- 環境への負荷をできる限り減らした方法で行われる農業
有機農業で作られた農産物は「有機JAS」という認証を受けることができます。
無農薬野菜とは、農薬を使わずに育てた野菜のことです。
農薬を使っていないだけで、肥料は化学肥料を使っていることもあります。
また、育てている間は農薬を使っていなくても、土壌に農薬が残っていることも考えられます。
そのため、「特定栽培農産物」という名前で、農薬の使用量に合わせた表示がされて売られています。
こちらの記事では、無農薬野菜・有機野菜・オーガニックの違いを解説しています。おすすめの野菜宅配についても紹介しているので気になる方は参考にしてください。
オーガニック食品の認証制度
有機農業で作られた野菜を「有機野菜」と名乗るためには、日本では「有機JAS」という認証を受ける必要があります。
有機JAS認証や、海外のオーガニック食品の認証制度も見ていきましょう。
日本における認証制度「有機JAS」とは
農林水産省が定めた認証機関で、生産者が毎年検査を受けることで、有機JASの認証を受けることができます。
- 禁止農薬や化学肥料を使用しない
- 遺伝子組み換え技術を使用しない
- 種まきや植え付け前2年(多年草は3年)以上、有機的管理を行う
有機JASの認証がされると、農産物に有機JASのマークをつけることができるので、消費者はマークを目印に有機野菜を購入することができます。
地域独自の基準があることも
有機JASの取り組みは非常にいいものですが、2020年度の有機JAS認証の農地は、日本の耕地面積のうち、たった0.6%しかありません(2022年7月の農林水産省の発表)。
有機JAS認証が進まない理由は、事務手続きが難しいことや、認証費用がかかることなどが原因と言われています。
また「アブラムシ駆除に牛乳をスプレーする」などの、昔から行われていた防虫の方法が、有機JASでは認証基準に当てはまらないので、できなくなるということもあります。
そのため、地域によって独自の認証制度を設けている自治体もあります。
海外の認証制度
オーガニックに関する取り組みは、日本よりもヨーロッパのほうが進んでいます。
2020年の耕地面積に対する有機農業の取り組み面積は、イタリアは約16.0%、ドイツ、スペインは約10%、フランスは8.8%となっています。
では、海外の認証制度にはどのようなものがあるか、見ていきましょう。
制度名 | 制度の概要 |
---|---|
エコサート認証 | 約80か国以上の認証を行っている。 農産物以外にも、化粧品なども対象。 完成品の95%以上が自然原料であること。 |
USDAオーガニック | アメリカの認証機関。 基準は100%オーガニック、95%以上オーガニック、70%以上オーガニックの3段階がある。 |
ネイトゥルー | EUの認証機関。 基準はかなり厳しいが、ヨーロッパの有名なオーガニックコスメはこの認証を受けている。 |
ACO | オーストラリアの認証機関。日本の有機JASとも提携している。 動物実験を行わないことも基準の一つ。 |
ソイルアソシエーション | イギリスの認証機関。 基準も審査も厳しい。 |
ソサート | イタリアの認証機関。 化粧品のほか、食品や洗剤も対象。 |
BDIH | ドイツの認証機関。 化粧品が対象。 |
こちらの記事ではおすすめ野菜宅配25選を紹介しています。一人暮らし向けやお試しセット、安いサービスなども徹底比較していますので参考にしてください。
オーガニック食品の特徴は?
化学肥料や農薬を使わないオーガニック食品は、安全そうだとか、味がよさそうというイメージがありますよね。
消費者としてオーガニック食品を選ぶとき、普通の食品に比べてどんな特徴があるのか、みていきましょう。
一般の食品と比べると安全な可能性が高い
オーガニック食品は、農薬を使用していなかったり、添加物についても化学的なものを使っていなかったりするので、一般の食品に比べると、安全と言えるでしょう。
ただ、無農薬有機肥料で野菜を育てていたとしても、近隣の一般の畑から雨や風で化学肥料や農薬の成分が飛んでくることもあります。
食品を加工する上でも、化学的なものを可能な限り排除しているとはいえ、完全にゼロにできないこともあります。
そのため、オーガニックは絶対に安全とは言い切れないですが、一般の食品に比べると安全な可能性は高いでしょう。
おいしさには、ばらつきや好みで差がある
オーガニック食品は味が濃くておいしいという人もいます。
農薬や化学肥料の力に頼らずに野菜を育てるので、野菜の味が濃く感じることもあるようです。
実際は、土壌の状況や生育環境が違うので、同じ品種でも味にばらつきが出ます。
また、個人で味の好みに差があるので、おいしいと感じるかどうかも人それぞれです。
割高な場合もある
オーガニック野菜は農薬が使えないので、除草や虫の駆除に手間がかかるほか、化学肥料より有機肥料のほうが価格が高いため、消費者の手に届くときは値段が高めになってしまうことが多いようです。
また、食品の価格を決めるのは、生産にかかる材料費や人件費だけではありません。
輸送費やお店での売れやすさも価格に影響します。
輸送コストがあまりかからない地産地消の農産物を売っている道の駅などでは、安く売っているかもしれませんよ。
意外なオーガニック商品やオーガニックにならないものもある
オーガニックというと、野菜や農産物加工品などを思いうかべる方も多いでしょう。
実は水産物やきのこにもオーガニック認証があります。
水産物のオーガニック認証は、養殖業者や水産加工業者が認証を受けます。
オーガニック認証を受けるには、魚のえさにオーガニック飼料を使い、定期的な水質調査や飼育記録をとることが義務づけられます。
反対に、野菜の水耕栽培は、無農薬で化学肥料不使用を使っても、有機JAS認証が受けられません。
オーガニックは生態系の維持に配慮する必要があり、水耕栽培はオーガニックの原理から外れてしまうためです。
こちらの記事では、オーガニック野菜の宅配サービスを紹介しています。無農薬野菜との違いやメリット・デメリットも解説しているので参考にしてください。
食品以外のオーガニック認証制度
化粧品やシャンプーでも「オーガニック」と記載されているものを見かけますよね。
また「オーガニックコットン」のように、衣類でもオーガニックが使われています。
食品以外のオーガニックの認証はどうなっているのでしょうか。
日本では、食品以外のオーガニック認証はあいまいな状況
実は日本では、食品以外のオーガニックの基準が定められていません。
そのため、どこの認証を受けなくても、オーガニックコスメと名乗れてしまうのが現状です。
民間機関レベルでは、色んな機関がそれぞれの規定に基づいて認証していますが、基準があいまいになっています。
そのため、日本のオーガニックコスメの中には、世界的に知名度と権威のある、ヨーロッパのエコサート認証などを取得しているメーカーもあります。
オーガニックコスメの国際認証
日本にはコスメのオーガニック認証はありませんが、欧米にはあります。
食品のオーガニック認証で有名な「エコサート認証」はコスメにも適用されます。
コスメだけの認証では、フランスの「COSMOS(コスモス)」や「コスメビオ」、ドイツの「BDIH」、イタリアの「ICEA」などが有名です。
日本のオーガニックコスメの中には、エコサート認証やコスモス認証を取得しているものもありますよ。
オーガニックテキスタイルの国際認証
「オーガニックコットン」や「オーガニックウール」と書かれた服やタオルも見かけるようになりました。
オーガニック繊維のためのオーガニック認証に「GOTS(ゴッツ)認証」があります。
製品に使用される繊維のうち70%以上または95%以上がオーガニック繊維である場合に、認証を受けることができます。
GOTS認証は、ドイツ、イギリス、アメリカそして日本の関係機関が作った、世界共通基準の認証です。
綿花の場合は、2~3年以上オーガニックな農業を行っていた農地で栽培されていることなど、厳しい基準が設けられています。
こちらの記事では、野菜宅配の安いサービス12選を紹介しています。少しでも費用を安くしたい方はこちらも参考にしてください。
オーガニックのよくある質問
オーガニックに関するよくある質問をまとめました。
野菜以外にもオーガニック食品はありますか?
野菜以外のオーガニック食品もあります。オーガニックの野菜や果物を使い、基準を守った方法でつくられる加工品もオーガニック食品になります。
また、養殖の魚介類にもオーガニック認証があります。
洗わずに使える水耕栽培の野菜でオーガニックのものはありますか?
オーガニック認証の規定に、土壌で育てることという基準があるので、水耕栽培はオーガニックに認証されません。
オーガニックに、遺伝子組み換えの農産物が含まれることはありますか?
オーガニックの原理では、将来のためにいいか悪いかわからない、不確実な技術を使うことは禁止されています。
そのため、オーガニック認証を受けた農産物に、遺伝子組み換えの農産物が入ることはありません。
オーガニックが人気の理由は?
化学肥料不使用で農薬の使用量が非常に少なく、安全性が高いので人気を集めています。
野菜の味が濃くておいしいという評判もありますが、農地の環境によって野菜の味も変わるうえ、人によって味の好みも違うため、おいしいとは言い切れません。
オーガニックにデメリットはありますか?
オーガニックの農産物は、一般の農産物に比べて生産コストがかかり、流通量も少ないことから、割高なことがあります。
また、農薬をほとんど使用しないため、虫食いがあることもあります。
こちらの記事では、野菜宅配の初回限定お試しセットを紹介しています。8社のサービスも徹底比較しているので参考にしてください。
オーガニックで地球や未来に優しい選択を
オーガニックは、現代はもちろん、未来の地球環境にも配慮し、食物連鎖と人間の健康と未来を守る仕組みです。
ただし、オーガニックのものは、普通の物に比べて割高なことも多く、なかなか買えないという方もいるでしょう。
食事や生活の全てをオーガニックに変えることは大変です。
無理せず、少しずつ、生活にオーガニックを取り入れていきましょう。
こちらの記事では、有機野菜を中心に販売している食品の宅配サービス「ビオマルシェ」のお試しセットについて紹介しています。口コミと評判・野菜セットの内容と価格など詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。