カイガラムシの駆除方法‐発生を抑える重曹や薬剤・発生時期や注意点まとめ

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カイガラムシは、野菜や果樹、植木、サボテンなどの多肉植物などにもよく発生する病害虫で、植物の養分を吸汁して弱らせてしまいます。
決まった時期に発生する虫ではなく、年中発生し植物に寄生するため、困っている人も多いでしょう。そこで、今回の記事では、「カイガラムシの駆除方法」から「発生を抑える方法」、注意点などを解説していきます。
まずは駆除方法を知り、発生させないための対策まで順番に確認してみてください。
カイガラムシの駆除方法
カイガラムシの駆除は、卵と幼虫、成虫で方法が異なります。それぞれに適した駆除方法があるので、カイガラムシの状態を確かめてから効果的な防除を行なってください。
カイガラムシの「卵」の駆除方法
カイガラムシの卵はとても小さく、見つけるのが難しいと言われています。見つけられた場合でも殻で覆われているため、殺虫剤は効きません。
駆除する方法はありますが、少し面倒です。
拭き取って駆除する
カイガラムシの卵を見つけた場合には、卵を拭き取るように駆除しましょう。この時、草木を傷つけないように注意してください。
また、地面に落とすのではなく、袋などに入れるようにします。殺虫剤を使用していないため、地面に落とすだけではカイガラムシが孵化してしまいます。
カイガラムシの「幼虫」の駆除方法
カイガラムシは、幼虫の段階が駆除に最も適しています。幼虫は卵や成虫のように殻に覆われていないので、薬剤などを使って簡単に駆除できます。
殺虫剤で駆除する
殺虫剤は、直接散布するタイプと地面などに撒くタイプがあります。直接散布するのであれば、スミチオンが有名です。
使える草木の範囲も広いため、希釈や回数さえ守れば植物を傷めることなく利用できます。
また、オルトランは土に撒くだけで植物が成分を吸収するので、殺虫剤の散布は必要ありません。効果は1か月ほど持続しますが、カイガラムシが孵化する季節を参考にして撒きましょう。
カイガラムシが繁殖する時期は5月から8月ごろです。前もって4月ごろからオルトランを撒いておけば、幼虫として孵化するころには植物が殺虫成分を吸収し、殺虫効果が高くなります。
牛乳をスプレーで吹きかける
自然農法にこだわりたい場合は、牛乳を使った駆除をおすすめします。牛乳をかけられたカイガラムシは、牛乳の膜によって窒息します。
簡単で植物や人にも害がない方法なので、薬剤を使いたくない場合におすすめです。
できれば、牛乳を直接かけるというよりも、スプレーボトルなどに入れて使ってみてください。殺虫剤に近い使い勝手になり、効率良く吹き付けられます。
木酢液を吹きかける
木酢液も、自然由来の成分で殺虫したい場合におすすめです。木酢液は木炭を作る時に出る水蒸気なので、科学的な成分が入っていません。
自然由来の成分ではあるものの殺虫能力は高く、カイガラムシも十分に駆除できます。ただし、原液での使用は植物を傷める可能性があるため、必ず規定通りに希釈してから使ってください。
重曹スプレーを吹きかける
食用や掃除など、重曹はさまざまな場面で利用できます。虫の殺虫で使われることもありますが、あくまで限定的であり、主に植物の病気予防として使われることが多いです。
アリに関しては、重曹の成分と化学反応を起こして死滅します。ただ、他の害虫に関しては情報が少なく、カイガラムシへの殺虫効果は期待できないかもしれません。
もし、カイガラムシに使用する場合は、重曹を水で1,000倍に薄めてください。後はスプレーボトルに入れて吹き付けるだけです。
基本的には牛乳のほうが効果は実証されており、試してみたい場合や牛乳がなく重曹はあるといった場面で使うくらいがよいでしょう。
マシン油で駆除をする
マシン油も自然由来の成分なので、植物にも安心して使えます。効果としては、牛乳と同様にカイガラムシに膜をはって窒息させます。
ただ、牛乳とは違い園芸用が販売されているため、手に取りやすい商品です。用途も殺虫剤になっており、効果と安心の両方が期待できます。
価格的にも安く、試しに購入してみてもよいでしょう。
カイガラムシの「成虫」の駆除方法
最後に成虫の駆除方法です。前述していますが、カイガラムシの成虫は硬い殻に覆われています。
また、ロウ状の物質で覆われていることもあり、殺虫成分などが浸透しません。成虫を駆除する場合は、少し大変な作業になります。
ヘラや歯ブラシでこすり落として駆除する
カイガラムシの成虫に殺虫剤は効かないので、ヘラや歯ブラシを使って植物からこすり落とします。この時、植物を傷つけないように注意しながら行なってください。
カイガラムシはしっかりと植物に付いているため、多少は強くこする必要があります。しかし、やりすぎると植物を傷めてしまいます。
少し難しいですが、基本は固めの歯ブラシを使用し、取れにくい場合はヘラなどで慎重にこすってください。
カイガラムシの天敵によって駆除する
カイガラムシの天敵は、テントウムシや寄生蜂などです。畑やビニールハウス内で放し飼いをしておくと、テントウムシがカイガラムシを捕食し、駆除できます。
しかし、テントウムシがすべてのカイガラムシを捕食するわけではなく、大きさや種類などによっては捕食しないものもいるため、注意が必要です。
天敵によってカイガラムシを駆除する方法は、薬剤を一切使わず駆除できるので、無農薬にこだわっている方におすすめの方法です。
テントウムシは、アブラムシの駆除にも効果的です。こちらの記事では、アブラムシの駆除方法を紹介していますので、あわせて参考にしてください。
徹底駆除をしたいなら害虫駆除業者に依頼がおすすめ
カイガラムシを駆除するには、幼虫の時期が最も簡単です。しかし、自分で幼虫のカイガラムシを探すことは大変な作業になります。
1匹残らず駆除することも難しく、限界があります。そこで、徹底駆除におすすめしたいのが害虫専門の駆除業者です。
駆除業者であれば的確な方法で駆除できるため、徹底的なだけではなく再発を防止する対策もできます。
害虫駆除業者の依頼相場
害虫駆除業者にカイガラムシの駆除を依頼した場合、どれぐらいのお金が必要なのかは気になる部分です。業者によっても価格は異なるため、一概には言えませんが、多くの業者が害虫の駆除を8,000円ほどから行なっているようです。
ただし、あくまで最低料金であり、ほとんどの場合は2万円前後からになるのではないかと予想されます。あくまで予想なので、実際に依頼した場合いくらになるのかは、見積もりを取らなければわかりません。
今回、紹介する業者はすべて見積もりや現地調査が無料です。まずは正確な料金を知るためにも、見積もりを依頼してみてください。
おすすめの害虫駆除業者
おすすめの害虫駆除業者を紹介します。見積もりや調査は無料なので、お気軽に相談してみてください。
迷ったらここ!地域密着で低価格の害虫退治屋さん

出典:害虫退治屋さん
料金 | 8,000円(税込)〜 |
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対応エリア | 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県 |
保証期間 | 最長10年 |
自社対応 | 自社で一貫作業 |
見積もり | 無料 |
公式サイト | ![]() |
害虫退治屋さんは、早朝や深夜の駆除にも対応している業者です。本州の大部分に対応しており、依頼しやすいのも特徴でしょう。全国に対応しているわけではありませんが、地域密着だからこそ早い対応が可能です。また、仲介を挟まないからこその低価格にも定評があります。
現地調査や見積もりは無料で行なっているため、相見積もりも気軽に依頼できます。依頼した場合、地域によっては即日の対応も可能なので、一刻も早く駆除したい場合にもおすすめの業者です。
その他のおすすめ駆除業者
害虫駆除業者は、害虫退治屋さんだけではありません。また、害虫の駆除を依頼する場合には、相場を知るために相見積もりが基本です。
他にもおすすめの駆除業者を紹介していまうので、ぜひ比較検討してください。
ホームレスキュー

出典:ホームレスキュー
料金 | 8,000円(税込)~ |
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対応エリア | 関東・関西・東海 |
自社対応 | 自社で一貫作業 |
保証期間 | 最長10年 |
見積もり | 無料 |
公式サイト |
ホームレスキューは、「関東・関西・東海」で活動している駆除業者です。害虫だけではなく、害獣の駆除実績も多く持ちます。
大阪府内であれば最短30分で駆けつけてくれる点がホームレスキューの大きな特徴でしょう。地域密着型だからこそできる対応力が強みです。また、実際に駆除を担当するスタッフが見積もりを行うため、内容の相違などによる追加料金の発生はありません。
また現地調査と見積もりは無料で行っているため、まずは相談だけという内容でも問題ありません。もし、再発した場合にも10年間の保証があるため安心面もしっかりとしており、対応エリアであれば依頼したい駆除業者です。
害虫駆除110番

出典:害虫駆除110番
料金 | 8,800円(税込)〜 |
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対応エリア | 全国 |
保証期間 | 最長1年 |
対応 | 加盟店 |
見積もり | 無料 |
公式サイト | ![]() |
害虫駆除110番は、日本全国に対応している駆除業者です。対応エリアを選ばないため、どこに住んでいても依頼できます。また、24時間365日対応なので、害虫の発生に気づいたのが夜中や早朝でも対応してもらえます。
紹介している他の業者と同じように、現地調査と見積もりは無料で行なっており、後から追加で料金は発生しません。作業日が確定するまではキャンセル費用もかからないので、とりあえず見積もりだけといった依頼も可能です。
プロとしてしっかりと知識を持っているため、安心して任せられるでしょう。
害虫駆除専門 ムシプロテック

出典:ムシプロテック
料金 | 8,800円(税込)〜 |
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対応エリア | 全国 |
保証期間 | 作業内容により異なる |
対応 | 加盟店 |
見積もり | 無料 |
公式サイト | ![]() |
害虫駆除専門 ムシプロテックも全国に対応しており、業界最安値を目指している業者です。駆除費用は場合によって高額になることも珍しくないため、基本的には低く抑えたいものです。
ムシプロテックは、安いから駆除が雑ということはなく、他社で断られた難しい内容にも対応し、年間で3万件もの駆除実績を持つ業者です。駆除に対する知識は高く、どのような場面でも安心して任せられるでしょう。
他のサービスも検討したい方はおすすめの害虫駆除業者を比較をしている以下記事をご一読ください。
カイガラムシの生態
カイガラムシは、2mmから10mmほどの非常に小さな虫です。植物を弱らせることでも有名な害虫で、大量発生した場合には植物を枯らすこともあります。
この項目では、カイガラムシの生態から発生時期、被害などを解説していきます。
カイガラムシの種類
カイガラムシは世界で7,000種類以上、日本だけでも400種類は生息していると言われています。近くに草木がなければ見たことがない人もいるかもしれませんが、どこにでもいる虫です。
しかし、種類が非常に多いため、見分けるのは少し難しいでしょう。主には足が退化した種類が多く、草木につくと動かないことが多いです。
カイガラムシの発生時期
カイガラムシは特定の時期に現れる虫ではなく、年中、見かける虫です。ただ、繁殖期は5月から8月ごろなので、この時期がより多く見かける時期です。
前述している通り、カイガラムシは成虫になってからの駆除が難しく、駆除するのであれば幼虫が多く発生する繁殖期をおすすめします。
カイガラムシの発生しやすい植物
カイガラムシが発生する場所は、種類によって異なります。みかんなどの柑橘類や、ぶどうやナシといった果樹、バラなどの花にも発生します。
非常に幅広い植物を好みますが、一番、多いのは柑橘類です。カイガラムシ虫の多くは柑橘類を好むため、予防などはしっかりとしておいたほうがよいでしょう。
こちらの記事では、金柑の剪定方法を紹介しています。庭に金柑の木がある方は、カイガラムシの被害に合う前に、剪定をして風通しを良くしておきましょう。
カイガラムシによる被害
カイガラムシの発生によって、植物の幹が病気にかかり白や茶色の斑点模様になるものや、カビのようなものが生えるなどの被害が挙げられます。こちらでは、カイガラムシによる被害を詳しく紹介します。
アリやアブラムシを誘引する
カイガラムシの排泄物には糖分が含まれており、アリやアブラムシを誘引してしまいます。アリやアブラムシはカイガラムシと同様、植物によい影響は与えません。
アブラムシもカイガラムシと同様に植物の養分を吸うため、弱らせてしまう可能性が高くなります。また、ウイルスを媒介するため、植物が病気にかかってしまうこともあります。
こちらの記事では、蟻の駆除方法を紹介していますので、あわせて参考にしてください。
すす病
すす病は、カイガラムシの排泄物が原因で発生するカビです。すす病になると葉が黒いすすで覆われたようになり、植物の生育不良だけではなく、最悪の場合は枯れてしまいます。
カイガラムシの排泄物に含まれる糖分を栄養として広がるため、成虫になる前の駆除がいかに大事かがわかります。
こうやく病
こうやく病もカビの1種ですが、すす病とは発生場所や見た目が大きく異なります。発生する場所は枝や幹であり、見た目はフェルト生地に近く、色は灰色や茶褐色です。
葉のように切れば済む場所ではないため、非常に厄介であり、対策しないとどんどんと広がってしまいます。まずはカイガラムシの駆除を優先し、こうやく病の部分がひどい場合は削りとり、トップジンなどの殺菌剤を塗っておきましょう。
カイガラムシが発生する原因
カイガラムシが発生する原因は、大きく分けて3つあります。どれも防ぐのは難しい方法なので、基本的には守りたい植物の管理をしっかりと行う、綺麗に保つなどの対策が必要です。
衣服などに付着したまま持ち込む
カイガラムシは人の衣服に付着して移動する場合があります。たとえば、室内で発生した場合には、人の衣服に付着して持ち込まれた可能性が高いです。
カイガラムシは非常に小さいため、見つけるのは困難です。そのため、気づかずに室内へ持ち込んでしまうこともあります。
防ぐためには、室内に入る前に服をはたくなど、物理的な方法しかありません。
風によって飛んでくる
カイガラムシは小さく軽いので、風に乗って飛びます。別の場所から飛んできたり、部屋の換気をしている時に外から侵入してくることもあります。
基本的に移動手段が退化した種類が多いので、自ら移動するというよりは自然に移動していることが多いです。繁殖期などは数が増えるため、風で飛ばされてくる可能性も高くなります。
風通しが悪く、掃除されていない
カイガラムシは、風通しが悪く、掃除されていないような環境を好みます。外では草木が生い茂っている場所、室内では風通しの悪い環境に置いている観葉植物などです。
普段から庭木の剪定や部屋の掃除を行なっている場合には、大量発生を抑えられます。
カイガラムシを発生させないための対策
カイガラムシは、対策を行うことで発生する数を抑えられます。風でも飛んでくるため、完全に発生させないことはできませんが、多少は変化します。
湿度を低くする
カイガラムシは暗く湿気の多い場所を好みます。つまり、湿度が低い状態にすると、カイガラムシの発生を抑えられることになります。
外であれば、無駄な雑草を刈り、草木は剪定しましょう。室内に置いている観葉植物などは、暗くて狭い場所に置かないようにします。
単純なことですが、カイガラムシが嫌う環境を作ると極端に繁殖はしません。
風通しをよくする
前述した通り、カイガラムシは暗く狭い場所を好むため、風通しを良くすることが重要です。室内であれば定期的に換気を行いましょう。
外では草木の剪定、物を置きすぎないなど、風通しの良さを意識してみてください。
こまめにお手入れや掃除をする
植物をこまめに手入れし、掃除することでカイガラムシの発生は予防できます。定期的な管理をしておけば、卵や幼虫の段階で見つけられるかもしれません。
また、葉にもこまめに水を与えるなど、植物を健康に保つ努力をしましょう。それぞれの植物に合った手入れが必要ですが、手入れさえしていれば早期の発見も予防もできます。
植物を購入する際にカイガラムシがいないか確認をする
植物を購入する場合には、カイガラムシがいないかを確認しておきましょう。売られているから害虫がついていないのではなく、自然界にあるためカイガラムシがついている可能性は十分にあります。
カイガラムシがついた植物を持って帰ると、すでにある植物にまで広がってしまうかもしれません。
まとめ
カイガラムシは一般的に広く知られている虫ではありませんが、1年中、発生している害虫です。とくに梅雨の前後から繁殖が始まるため注意しましょう。
成虫になると硬い殻で覆われ、殺虫剤を使った駆除は難しくなります。また、小さく数が多いことから、自分で完璧に駆除はできません。
完全に駆除するのであれば、害虫駆除業者を利用してください。駆除業者は完全な駆除だけではなく、予防などの対策も可能です。
これからカイガラムシが年間を通して一番多くなる季節に入るため、いまから対策を始めていきましょう。