不耕起栽培とは?5つのメリットとデメリットを解説!やり方や肥料について確認しよう
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農業には栽培方法はいくつもありますが、その中で「不耕起栽培」という方法を知っていますか?
名前だけ聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、不耕起栽培の意味やメリット・デメリットについて紹介します。
不耕起栽培について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
不耕起栽培とは?
まず、不耕起栽培とはどのような栽培方法なのか確認してみましょう。
不耕起栽培とは、その名の通り農地を耕すこと無く作物を栽培する栽培方法です。
不耕起栽培と共に知られるのは「保全耕転」。
土壌の表面の少なくとも30%は間引きした作物や雑草などでカバーして、耕さないというものです。
どちらも北米で実施されていますが、日本を始め他の地域ではあまり実践されていません。
そもそも不耕起栽培の元になったのは、アメリカ人のエドワード・フォークナーや、ウェス・ジャクソンだと言われています。
土を耕すことは土壌を破壊する、生態学的にはよくないとする考え方を提唱しました。
ですが、農業者から見ると農地を耕さないことはあまり受け入れられる考え方ではなく、デメリットもあることから日本ではあまり広まってはいないのです。
世界でも不耕起栽培をしている農家は5%ほどだと言われており、一般的ではありません。
不耕起栽培は家庭栽培でも行われているの?
不耕起栽培はアメリカで行われていることがわかりましたが、家庭栽培でも行われているのでしょうか。
家庭栽培の場合でも日本では不耕起栽培は一般的ではありません。
ですが、プランターに植え付けした場合は基本的に耕すことはないので、ある意味不耕起栽培とも言えるでしょう。
一方、畑で家庭菜園をしている場合は土作りをしたり、作付けをしたりするときには土を耕している人がほとんどなのではないでしょうか。
もし、不耕起栽培について知り「耕さないほうがいいのかな?」と心配な方は、本記事で紹介する不耕起栽培のメリット・デメリットを確認して、不耕起栽培にするか検討してみてくださいね。
不耕起栽培は肥料は与えるの?
「不耕起栽培は耕さないから、肥料も与えないのではないか」と考える人も多いでしょう。
ですが、不耕起栽培でも肥料は与えているので注意しましょう。
不耕起栽培は栽培方法の一種のため、有機栽培やオーガニック農法とはまた一線を画します。
そのため肥料について「無農薬」「有機肥料のみを利用」など提示されていない場合は、化学肥料を使っていることも十分に考えられます。
不耕起栽培の3つのメリット
不耕起栽培は、アメリカでは広く知れ渡っている農法だと説明してきました。
アメリカで受け入れられているには、不耕起栽培ならではのメリットがあるからでしょう。
ではさっそく、不耕起栽培にはどのようなメリットがあるのか紹介します。
不耕起栽培のメリット1.有機物によって土壌の環境が改善される
不耕起栽培の1つ目のメリットは「有機物の働きが活性化され土壌環境が改善される」こと。
不耕起栽培では、作物の残渣や肥料などの有機物は土壌の表面にとどまるので、土の表面に有機物が豊富な層ができます。
有機物が集積した層は土壌に住む生物の餌、そして住み家となります。
土壌に住む微生物が増えると、それらを餌とするミミズやクモなどの生物も集まってくるため、土壌環境を整えてくれます。
土壌に住む微生物を増やして豊かな土を作ることは、短期間で叶うことではありません。
すぐに効果が現れるものではありませんが、続けることによって不耕起栽培の効果を感じられるようになるでしょう。
不耕起栽培のメリット2.作物の品質や収穫量が上がる
不耕起栽培の2つ目のメリットは「作物の品質や収穫量の増加」です。
1つ目のメリットで紹介したように、不耕起栽培を行っている土地では微生物が増えるため土壌環境が整ってきます。
そのため作物の品質がよくなったり、収穫量が上がるでしょう。
また不耕起栽培では、土を耕すことによって有機物が土壌とかき混ぜられます。
かき混ぜられることで土壌に住む微生物と有機物や肥料の接触面が増え、土の中の養分が無機化されることに。
耕さないことによって有機物を増やし、結果、作物の品質や収穫量に影響すると言うわけです。
不耕起栽培のメリット3.労力を減らせる
不耕起栽培の3つ目のメリットは「労力を減らせる」ことです。
土を耕すことは、農機を使って行う場合でも時間がかかる作業。
手で耕すとなるとさらに大変な仕事になりますよね。
耕うん作業をしなくていいとなると、農家にとっては労力の大きな節約になります。
耕うん機を準備しなくてもいいので、資金面での節約にもなります。
不耕起栽培のデメリット
不耕起栽培のメリットは、「微生物を増やし土壌環境を整え、作物の品質を上げる」「農作業の労力を減らせる」ことだとわかりました。
メリットを聞くと、なぜ日本で広まっていないのか不思議なくらい魅力的な栽培方法に思えますね。
では次に、デメリットについても確認してみましょう。
不耕起栽培のデメリット1.生育が不十分になる可能性がある
不耕起栽培の1つ目のデメリットは「作物の生育が不十分になる可能性がある」ことです。
不耕起栽培をする場合、有機物が土の中に混ぜ込まれていません。
土の中に栄養分が行き渡っていないため、植物は土の中に深く根を張ることができなくなってしまいます。
土の表面に栄養がかたまってしまっているため、根っこも表面に広く伸びてしまうことに。
土の中で根がしっかりと支えないと、植物は成長することができません。
根は、土の上に出ている植物と同じ長さだと言われています。
そのため、根が伸びないと植物も成長できないのです。
もちろん、土の表面に栄養分はあるため栄養を摂取することはできるのですが、やはり深く根をはらないと自分自身の重みに耐えきれなくなり、倒れてしまいます。
結果生育が不十分になり、作物が十分に実らない可能性も。
作物が収穫できなくなってしまうと、農家にとっては大ダメージですね。
土の表面に栄養が偏ることや、根がはらないことは少しの可能性であっても回避したいと思うのが一般的ではないでしょうか。
不耕起栽培のデメリット2.病気が広がる可能性がある
不耕起栽培の2つ目のデメリットは「病気が広がる可能性がある」ことです。
植物の病気には「嫌気性菌」と呼ばれる、空気に触れることを嫌う菌がいます。
嫌気性菌は土を耕すことで空気に触れさせ退治することが一般的ですが、不耕起栽培の場合は空気に触れさせることがありません。
そのため病気にかかりやすくなってしまうのです。
もちろん逆に空気を好む菌もいるため、土を耕すことですべての菌を撲滅できるわけではありません。
ですが、不耕起栽培が原因で病気になる可能性があることもデメリットだと言えるでしょう。
不耕起栽培のやり方
不耕起栽培のメリットとデメリットを理解した上で、不耕起栽培を行いたい場合はどのように始めたらいいのでしょうか。
冒頭でもお伝えした通り、不耕起栽培は耕さない栽培方法のため、畑を耕さない場合不耕起栽培だと言っていいでしょう。
間引きした作物や雑草なども、そのまま土の上に置いておきましょう。
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まとめ
不耕起栽培の1番の特徴であり、メリットは「畑を耕さないこと」。
省エネ農業といえるでしょう。
耕さないことで労力を節約でき、土壌環境も改善されますが、メリットばかりではありません。
日本では一般的だとは言えない不耕起栽培。
デメリットもあり効果が現れるまで時間がかかりますが、もし挑戦してみたい場合は一部のエリアから試してみてはいかがでしょうか。